AI開発プロジェクトの進め方、契約種別について。
目次
AI・ディープラーニングの全体像
- 人工知能
- 機械学習
- ディープラーニングの基本・応用
- ディープラーニングの研究
- AIプロジェクト
- AI社会実装に伴う法律・倫理
AIプロジェクトの体制
- 「Society 5.0」→内閣府が定めた用語で、”サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させてシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会”
- 従来の手法で十分なのか、ルールベースAIを活用するのか、機械学習を活用するのか、ディープラーニングを活用するのか、ケースバイケースで使い分ける
- ディープラーニングは複雑で過学習もしやすく解釈も難しいため、よりシンプルな機械学習のほうが向いている場合もありうる
- 「BPR(Business Process Re-engineering)」→人間の業務をAIに置き換える際に生じるプロセス
- 現在のコストと、AI適用後のコストを推定し、後者が大きい場合には、AIを適用する判断や適用箇所や使用する技術などを再検討する必要あり
- AIシステムを構築するには、データ収集・データ加工・特徴量づくり・モデルの学習・システム実装・性能評価テスト、モデル改善のための運用と保守などのプロセス
- プロジェクト全体の意思決定と進行管理を行うプロジェクトマネージャー
- UI(User Interface)やUX(User Experience)を考案するデザイナー
- 法的倫理的課題を検討する法務担当者
AI開発の進め方
- 「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」(経済産業省)
- 「探索的段階型」のソフトウェア開発方式が推奨されている
- 比較的小規模なPoCのフェーズから開始することでリスクを抑えることができる
- アセスメント
- PoC(概念実装;Proof of Concept)
※発注者が求めている機能や精度を満たすような学習済みモデルを生成できるか検証 - 開発
- 追加学習
AIシステム開発の様式
ウォーターフォール開発様式 | ・「企画→設計→開発→テスト→運用」 ・最初に全体の機能の設計と計画を決定し、それに従って開発及び実装 |
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アジャイル開発 | ・小さい単位と機能ごとに工程を分割し、イテレーション(反復)サイクルを実施する ・日々技術や仕組みが進化する分野のプロジェクトに向いている ※早期に問題を発見し改善できる ※開発期間を大幅に短縮でき、素早くプロジェクトや機能を提供できる ※仕様変更に柔軟に対応しやすい |
AIプロジェクトの契約
秘密保持契約
- プロジェクト開発前に、第三者への情報の漏洩または不正利用を防止するための契約
- 「NDA(Non-Disclosure Agreement)」(機密保持契約、秘密保持契約)
委託契約
- 「準委任契約」→受注者が”指定の業務を実施”することを確約することが目的
※成果物に対する必要条件が設けられないため、成果物に不備があっても修理や保証を要請できない - 「請負契約」→受注者が”条件を満たす成果物を納品”することを確約することが目的
※仕事を完成し成果物を納品することが目的 - 「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」では、準委任契約が推奨されている