積極的なリピート客なのか、消極的なリピート客なのか

リピート客が考えていることをよく知り、経営に活かしていきたいところです。

西口一希著「実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社)を参考にして。

目次

購買頻度だけでは図れない

自社商品をよく買ってくれているお客様(購買頻度の高いリピート客)をひと括りにしてしまっていると、不測の事態を招きかねません。

現状、”自社商品をよく買ってくれているお客様(購買頻度の高いリピート客)”であっても、それぞれのお客様が”選んでいる理由”は様々です。

とても関心が強く好んで買ってくださっている積極的なお客様もいれば、なんとなくで買ってくださっている消極的なお客様もいます。

この”なんとなく”は、例えば、距離的に近いからなど、自社や自社商品の魅力や努力、独自性や便益に基づくものではないということも考えられ、その場合、より距離の近い店舗ができた場合には一気にお客様ではなくなってしまう可能性も考えられるためです。

自社商品をよく買ってくれているリピート客のことをもっと深く知ることで、よりよい経営・より強い経営にしていくために活かしていくことが可能になります。

積極的に選んでいるか、消極的に選んでいるか

お客様が、積極的に選んでくれているか・消極的に選んでいるか、をどのように知るのか。

これは、お客様に直接聞くのが最も明解になると思われます。

何を聞けばよいのか。

「このカテゴリーにおいて、次の購入・使用したい商品は、以下(自社と競合の選択肢)のうちどれか教えてください。」

よって、お客様へは、以下の全体を聞くとよさそうです。

  • その商品を知っているかどうか(認知)
  • これまでに買ったことがあるかどうか(購入)
  • どれくらいの頻度で購入しているか(購入頻度)
  • このカテゴリーにおいて、次の購入・使用したい商品は、以下(自社と競合の選択肢)のうちどれか

お客様層を分類する

上記の問いかけをする場合、以下のように分類されることになるとされます。

ロイヤル顧客(積極)大量にリピート購入してくれており、顧客として失うリスクは低い層
ロイヤル顧客(消極)大量のリピート購入してくれているが、顧客として失うリスクが高い層
一般顧客(積極)購入量は少ないが、着実に購入してくれ、ロイヤル顧客となる可能性が高い

※購入量が少ない理由(他社のロイヤル顧客、リーチが少ない、独自性を感じてもらえていないなど)を解決すれば、ロイヤル顧客へと移行してくれる
一般顧客(消極)購入力は少なく、離脱の可能性のある一過性のお客様
離反顧客(積極)商品のことは好きだが、何らかの理由で購入しなくなったお客様

※購入しなくなった理由(競合にスイッチ、転居などでリーチできないなど)
離反顧客(消極)競合にスイッチした・需要がなくなったなどで購入しなくなったお客様
認知・未購買顧客(積極)独自性・便益が浸透していない、購入のきっかけがない、リーチに入っていない、認知がないお客様
認知・未購買顧客(消極)独自性・便益が浸透していない、購入する理由やきっかけがないお客様
未認知顧客商品の認知がなく、購入までのハードルが高いお客様

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