お客様の意向・動向を定期的に確認する①

お客様の意向・動向を定期的に確認することで、どのような手を打っていけばよいかが分かるようになります。

西口一希著「実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社)を参考にして。

目次

顧客分類

お客様層は、以下のように分類することができます。

ロイヤル顧客(積極)大量にリピート購入してくれており、顧客として失うリスクは低い層
ロイヤル顧客(消極)大量のリピート購入してくれているが、顧客として失うリスクが高い層
一般顧客(積極)購入量は少ないが、着実に購入してくれ、ロイヤル顧客となる可能性が高い

※購入量が少ない理由(他社のロイヤル顧客、リーチが少ない、独自性を感じてもらえていないなど)を解決すれば、ロイヤル顧客へと移行してくれる
一般顧客(消極)購入力は少なく、離脱の可能性のある一過性のお客様
離反顧客(積極)商品のことは好きだが、何らかの理由で購入しなくなったお客様

※購入しなくなった理由(競合にスイッチ、転居などでリーチできないなど)
離反顧客(消極)競合にスイッチした・需要がなくなったなどで購入しなくなったお客様
認知・未購買顧客(積極)独自性・便益が浸透していない、購入のきっかけがない、リーチに入っていない、認知がないお客様
認知・未購買顧客(消極)独自性・便益が浸透していない、購入する理由やきっかけがないお客様
未認知顧客商品の認知がなく、購入までのハードルが高いお客様

顧客分類は常に動く

上記の顧客分類に属しているお客様は、1時点においてはその分類に属していても、常に動いています。

例えば、積極的なロイヤル顧客だと思っていた顧客が、他社商品も購入し始めた結果、消極的なロイヤル顧客となってしまうケースもありますし、あるいは、消極的な一般顧客が、自社商品を愛用してくれるようになる結果、積極的な一般顧客へと、さらに積極的なロイヤル顧客となるケースもありえます。

方向としては、以下の2方向ですが、掛け合わせた方向へと移行する場合も考えられます。

  • 積極→消極:気持ちが離れる(他社商品への流れる)
  • ロイヤル→一般:購入点数や頻度が落ちる

なぜお客様が分類を常に動く可能性があるかというと、他社商品は常に進化したり新たに生まれたりしており、お客様の選択肢が常に増えているためです。

定期的に顧客分類の分布の移り変わりをチェックする

定期的に、自社の顧客分類における顧客の分布の移り変わりをチェックしていくことで、対応策を見つける必要があると考えられます。

特に、感度の高い顧客ほど他社商品への反応も速いと考えられることから、顧客の動向や評価を、自社のターゲットに最も近い特定の顧客に対して徹底的に深堀りして知ろうとしていくことで、事前にリスクに気づくことができます。

さらに、仮説と検証、深層心理の掘り下げを繰り返していくことで、販促効果があるかどうか(一般→ロイヤルなど)、ブランディング効果があるかどうか(消極→積極など)を探っていくことができます。

どの顧客層にいるどの顧客に対し、どのような施策を打つとどのような反応が持たれるかの予測がつくことから、その予測のうえで、商品をどのように設計し、見せ方や伝え方を工夫すればよいかが分かるようになります。

見せ方・伝え方といった改善はあくまでコミュニケーションアイデアでしかないため、より長期的に見据えて、プロダクトアイデアの強化とアップグレードを図っていく必要があります。

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