”好き”と”買いたい”には差がある②

”好きであること”と”買いたいと思うこと”には、差があります。

西口一希著「実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社)を参考にして。

目次

ブランドイメージが上がったからといって、”買いたい”にはならないことも

”好き”と”買いたい”の差には何があるのか。

”好き”、すなわち、ブランドイメージには、機能、便益、擬人的要素など様々なものがあります。

  • 革新的
  • 技術力がある
  • おしゃれ
  • センスが良い
  • 上質
  • 高級な
  • 信頼できる
  • 友人のような

ただ、これらのブランドイメージが向上したからといって、”買いたい”に結びつくかというと、結びつかない場合も考えられます。

”好き”と”買いたい”の差にあるもの

広告で、例えば、革新的!などと謳うことでイメージがアップしたとしても、”買いたい”には結びつかないとしたら、その差には何があるのか。

それは、「お客様にとっての便益」と考えられています。

たとえイメージがよくとも、お客様にとっての便益として引き寄せられるものがなければ、購買意欲にはつながらないということになります。
(例えば、今使っているスマホに満足していれば、革新的なスマホが出たとしても、買い替えるまでには至らない。)

逆に、”買いたい”という視点で、ブランドイメージを考える場合、以下との相関関係が重要と考えられています。

  • プロダクトアイデア(独自性と便益)としての「便益」
  • 独自性のある商品機能に関するブランドイメージ

例えば、”保湿”という便益については、”独自性のある成分”という機能、という繋がりです。

お客様の層によっても見極め方が変わる

これは、お客様の層によっても見極め方は変わると考えられます。

例えば、積極的なロイヤル顧客の層に受けているブランドイメージを取り上げていったとしても、それ以外の顧客層には何ら響かないことも考えられます。

よって、各層において、”買いたい”と思ってもらえるようなことにつながるブランドイメージなのか見極める必要があると考えられています。

顧客分類

ロイヤル顧客(積極)大量にリピート購入してくれており、顧客として失うリスクは低い層
ロイヤル顧客(消極)大量のリピート購入してくれているが、顧客として失うリスクが高い層
一般顧客(積極)購入量は少ないが、着実に購入してくれ、ロイヤル顧客となる可能性が高い

※購入量が少ない理由(他社のロイヤル顧客、リーチが少ない、独自性を感じてもらえていないなど)を解決すれば、ロイヤル顧客へと移行してくれる
一般顧客(消極)購入力は少なく、離脱の可能性のある一過性のお客様
離反顧客(積極)商品のことは好きだが、何らかの理由で購入しなくなったお客様

※購入しなくなった理由(競合にスイッチ、転居などでリーチできないなど)
離反顧客(消極)競合にスイッチした・需要がなくなったなどで購入しなくなったお客様
認知・未購買顧客(積極)独自性・便益が浸透していない、購入のきっかけがない、リーチに入っていない、認知がないお客様
認知・未購買顧客(消極)独自性・便益が浸透していない、購入する理由やきっかけがないお客様
未認知顧客商品の認知がなく、購入までのハードルが高いお客様



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