”好きであること”と”買いたいと思うこと”には、差があります。
西口一希著「実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社)を参考にして。
目次
ブランドイメージが上がったからといって、”買いたい”にはならないことも
”好き”と”買いたい”の差には何があるのか。
”好き”、すなわち、ブランドイメージには、機能、便益、擬人的要素など様々なものがあります。
- 革新的
- 技術力がある
- おしゃれ
- センスが良い
- 上質
- 高級な
- 信頼できる
- 友人のような
ただ、これらのブランドイメージが向上したからといって、”買いたい”に結びつくかというと、結びつかない場合も考えられます。
”好き”と”買いたい”を結びつける特殊なケース
通常、”好き”と”買いたい”には差があり、「プロダクトアイデア(独自性と便益)としての便益」と「独自性のある商品機能に関するブランドイメージ」とが結びつかなければ、”好き”が”買いたい”に簡単には結びつかないとされます。
一方で、特殊な結びつけ方が考えられるケースもあるとされます。
ラグジュアリー分野であるアパレル・コスメ・ライフスタイル系などです。
このような分野においては、「ロイヤル顧客」の動向が、その他の「一般顧客」「離反顧客」「認知・未購買顧客」「未認知顧客」へと強く働き、購買へと結びつきやすいと考えられています。
例えば、インフルエンサーマーケティングなど、芸能人やモデルなどをロイヤル顧客とすることで、その他の顧客層が憧れからフォローするといったような場合です。
そのため、最初に「ロイヤル顧客」に対し、特定のイメージ(革新的、センスが良い、高級)などの向上を図り、その他の顧客のフォローを待ち、購買を喚起していく、という流れです。
ただし、このような戦略が取れるのは、上記のようなラグジュアリー分野であるアパレル・コスメ・ライフスタイル系など、上記のような心理メカニズムが働く分野に限られると考えられます。