毎月の売上や経費を感覚でしか把握できていない場合、会社の全体像が見えないものです。
月ごとに会社の数字をチェックする「月ごとの業績把握術」を身につけることで、全体像を把握することができます。
大野貴史・國村年・松井大輔著「月次決算の実務Q&A」(中央経済社)を参考にして。
目次
業務プロセスを見直す
月ごとに業績を把握するメリットは、以前ご紹介したとおりです。
酒井寛志税理士事務所


ドンブリ勘定を卒業する!月ごとに業績を把握する① | 酒井寛志税理士事務所
毎月の売上や経費を感覚でしか把握できていない場合、会社の全体像が見えないものです。月ごとに会社の数字をチェックする「月ごとの業績把握術」を身につけることで、全体…
月ごとに業績を把握するとした場合、早いに越したことはありません。
月ごとの業績を早く把握しようと思う場合、業務プロセスを見直してみる必要もあります。
現金の業務プロセスを見直す
基本的に、「現金はできるだけなくす」ことが命題となります。
現金取引が多い場合のデメリット
- 売上の管理が煩雑になる
- 現金取引は煩雑で誤魔化しやすいゆえに、税務調査において争点になりやすい
- 従業員の着服や横領などのリスクがある
現金取引を残す場合のポイント
できるだけなくすにも関わらず、現金取引がある場合、以下のような運用を検討したいところです。
- 小口現金形式とし、定額資金前渡制度にする
- 現金出納帳は手書きせず、表計算ソフトで作成する
預金の業務プロセスを整理する
預金については、まずは整理しておくことで、それぞれの項目のなかで各種検討が可能になります。
入金のパターン
売掛金の回収 | |
---|---|
立替金の回収 | |
その他 | ・雑収入 ・固定資産売却損益 ・受取利息 ・受取配当金 ・買掛金値引き |
出金のパターン
カテゴリー | 請求書等 | 継続性 | 金額 | 内容 |
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振込み | あり | 継続 | 月払い | 継続取引先 |
あり | 非継続 | 都度 | 個別注文 | |
経費精算 | あり | 非継続 | 変動 | |
給与支払 | なし | 継続 | 変動 | |
自動引落 | あり | 継続 | 変動 | 電気代 電話代 等 |
なし | 継続 | 定額 | 家賃 保険料 会費 等 | |
クレジットカード | あり | 継続 | 変動 | |
その他 | 変動 |