ドンブリ勘定を卒業する!月ごとに業績を把握する③

毎月の売上や経費を感覚でしか把握できていない場合、会社の全体像が見えないものです。
月ごとに会社の数字をチェックする「月ごとの業績把握術」を身につけることで、全体像を把握することができます。

大野貴史・國村年・松井大輔著「月次決算の実務Q&A」(中央経済社)を参考にして。

目次

業務プロセスを見直す

月ごとに業績を把握するメリットは、以前ご紹介したとおりです。

月ごとに業績を把握するとした場合、早いに越したことはありません。

月ごとの業績を早く把握しようと思う場合、業務プロセスを見直してみる必要もあります。

売上の業務プロセスを整理する

売上については、月ごとに業績を把握するには、「現金基準(入金時に売上計上)」ではなく、「実現基準(発生主義)」によって認識することができる仕組みを構築する必要があります。

まずは、そもそものルール(会計上・税務上)を概観したうえで、自社に合った統一基準にて計上するような仕組みを構築する必要があります。

また、必ずしも自社に合った統一基準を取り得なくとも、月次決算においては、経営判断の大勢に影響を与えない基準で行い、決算時に基準に合うような修正を行うことも考えてみるとよさそうです。

一般的な収益認識基準

  • 出荷基準(出荷した時点)
  • 引渡基準(引き渡した時点)
  • 検収基準(取引先が検収した時点)

特殊な収益認識基準

  • 委託販売(受託者が委託品を販売した時点 or 仕切精算書が到着した時点)
  • 試用販売(相手先が買取りの意思を表示した時点)
  • 予約販売(実際に商品を引渡した時点)
  • 割賦販売(引き渡した時点)

工事契約・ソフトウェア受注制作の収益認識基準

  • 工事完成基準(引き渡した時点)
  • 工事進行基準(進捗に応じて、売上高・原価を計上する)
    ※契約金額・工事総費用・進捗度合いについて信頼性ある見積りがある場合のみ

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次