2025年10月、Geminiが、iPhoneのGoogleDriveアプリでも利用可能になりました。これにより、単にキーワードで「探す」時代から、AIとの対話を通じて能動的に「見つける」時代へと変わってきそうです。このことがもたらすメリットと、酒井寛志税理士事務所/㈱アンジェラス通り会計事務所におけるさしあたっての5つの活用例について。
ついにiPhoneでも利用可能に!Google Drive版Geminiとは
2025年10月、Geminiが、iOS版GoogleDriveアプリにも対応しました。
これにより、お使いのiPhoneが、場所を選ばない強力な情報収集ツールへと進化します。
「あの資料、どこだっけ?」とファイルを探し回ることなく、Geminiがアシスタントのように人の言葉を理解し、膨大なファイルの中から目的の情報を見つけ出してくれます。
iPhoneで使えるから便利!iOS版GoogleDriveにおけるGemini活用例5選
スマートフォンで使えるようになったからこそ、その利便性が際立つ活用シーンが数多くあります。
会議直前のキャッチアップを瞬時に
外出先や移動中、会議の前に以前の打合せ記録や資料を読み込む時間がない時。
「先月の〇〇様と打合せした会議の概要と、資料を探して要約して」と依頼すれば、Geminiがしっかり要点をまとめてくれます。
重要なポイントだけを短時間で把握できます。
「確か、あの辺の…」あいまいな記憶からファイルを発見
ファイル名が思い出せない時でも、「今年の夏頃に作った、お客様向け資料を見つけて」のように、時期や内容の記憶を伝えるだけで、Geminiが候補となるファイルをあれこれ見つけ出してくれます。
写真に撮った文字情報をテキストとして検索
ホワイトボードの議事録や、紙で受け取った契約書などを写真で保存している場合も有効です。
「昨日撮影して格納したホワイトボードの写真から、タスクをリストアップして」といった指示で、画像内の文字情報を探し、整理してくれます。
思いついたアイデア出しから下書きまで、文章作成をサポート
GoogleDrive内にあるPDFなどを@マークでメンションしたうえで、「これを参考にして、新しいInstagram投稿のキャプション案を3パターン作って」と依頼すれば、たたき台をすぐに作成できます。
ゼロから考える手間が省け、そこに付け足す形で、より自分が表現したい文言を考えることに集中することができます。
フォルダ丸ごと要約で、プロジェクトの全体像を把握
特定のプロジェクトに関する資料をまとめたフォルダを指定し、「このフォルダの内容を要約して、現在の進捗状況を教えて」と質問することができます。
個別のファイルを開くことなく、プロジェクトの全体像を素早く理解するのに役立ちます。
Geminiを”すばしっこい相棒”にする
iOS版Google DriveでGeminiが使えるようになったことで、場所を選ばずに高度な情報収集や整理が可能になりました。
会議前の情報収集から、あいまいな記憶を頼りにしたファイル検索、さらには文章作成のアシストまで、その活用範囲は多岐にわたります。
ただし、AIによる要約は細かなニュアンスを省略することがあるため、さっと全体を掴むのに使うのにはとても有用ですが、しっかりとした判断を下す前には必ず元情報に目を通すべきと考えます。
また、便利機能に頼りすぎず、普段からAIフレンドリーなデータやフォルダの構成に整理しておく習慣はいわずもがな重要です。
Geminiは、”業務効率化ツール”としてだけではなく、難解なレポートの内容の概要を掴むために切り込み隊長的に分かりやすく解説してもらったり、複数の資料から異なる意見を比較させたりすることにより、自身の理解と見識を広めたり深めたりできる、”自分の頭脳を拡張するツール”になりえます。
Geminiをいかに「知的生産性を高めるパートナー」として使っていくか(Geminiに使われるのではなく)に慣れていくことが重要と考えています。