【レコメンドAIを味方に】SNS反応では「感情」ではなく「目的」で選び、理想のタイムラインを作る

SNSを開けば興味のない投稿や広告ばかり…そんな「情報過多」にうんざりしがちです。実はその原因、あなたが何気なく押している「いいね!」がAIに誤った学習をさせているからかもしれません。SNSのレコメンドAIを賢く味方につけることで、タイムパフォーマンスを劇的に向上させることができます。

目次

なぜタイムラインは「見たい情報以外」で溢れるのか?「レコメンドAI」の仕組み

SNSタイムラインが、いつの間にか興味のない情報で埋め尽くされてしまうのはなぜなのか。

その鍵を握っているのが「レコメンデーションAI」です。

レコメンデーションAIとは、ひと言でいえば「あなたへのおすすめを提案するAI」のことです。

あなたが投稿に対して起こすあらゆる行動(エンゲージメント)を学習し、「きっとこの人は、こういう情報が好きなんだろう」と推測し、次のコンテンツを表示しています。

AIが学習の材料にしている主な行動は、以下の通りです。

  • いいね、リポスト(リツイート)、シェア
  • コメント
  • 動画の視聴時間、画像の滞在時間
  • アカウントのフォロー
  • プロフィールのクリック

ここで重要なのが、AIはあなたの「感情」と「目的」を区別できないという点です。

例えば、あなたが「面白い!」という感情で、仕事とは全く関係のないおもしろ動画に「いいね」をしたとします。

AIはそれを「このユーザーは、この種の動画に強く関心がある」と学習し、似たような動画を次々とあなたのタイムラインに表示するようになります。

こうした「感情ベースのいいね」を繰り返すことで、AIの学習はどんどん本来の目的から逸れていきます。

結果、「その場は楽しいけれど、自分にとって本当に必要な情報ではない」コンテンツでタイムラインが溢れかえり、貴重な時間を奪われてしまいます。

AIを”育てる”!「目的ベース」の”いいね!”

では、どうすればAIを賢く味方につけ、自分にとって有益な情報が集まるタイムラインを作れるのか。

その答えが、「目的ベースで”いいね!”をする」です。

これは、これまでの感情的な反応から一歩引いて、自分の「目的」に合致するかどうかを基準に行動を選択する技術です。

具体的には、”いいね”やフォローボタンを押す前に、あるいは、コメントしたりその投稿に立ち止まる前に、一瞬立ち止まって自問自答してみましょう。

「目的ベース」のエンゲージメント基準
  • 有用性: この情報は、自分の仕事や学習、生活に役立つか?
  • 将来性: このアカウントは、今後も継続して有益な情報を発信してくれそうか?
  • 深掘り: このトピックについて、もっと関連情報や深い知識を得たいか?
  • 保存価値: 数日後、あるいは数週間後に、もう一度見返したい情報か?

この基準に照らし合わせ、「はい」と答えられるものにだけ「いいね」などのアクションを起こします。

逆に、どれだけ「面白い」「可愛い」「共感できる」と感じても、この基準に合わない投稿はスルーする気持ちが必要です。

さらには、より積極的にAIを”育てる”ために、以下の機能も活用しましょう。

機能目的具体的なアクション
保存機能「後で見たい」有益な情報をストックする役立つ記事や後で読みたい記事などを積極的に保存する
興味なし不要な情報をAIに明確に伝える興味のない広告や投稿が表示されたら「興味なし」ボタンを押す
ミュートノイズとなるアカウントを非表示にする自分の目的と合わない情報を発信するアカウントをミュートする

これらの行動は、AIに対して「私はこういう情報が欲しいです(/欲しくないです)」という明確な意思表示となり、レコメンドの精度を飛躍的に高めてくれます。

理想のタイムラインがもたらす未来と、AIとの賢い付き合い方

「目的ベースのいいね」を実践していくと、タイムラインは驚くほど変化します。

これまでノイズに埋もれていた有益な情報が自然と目に入るようになり、情報収集の効率が劇的に向上します。

このアプローチがもたらす未来は、単なる効率化だけではありません。

  • 専門性の向上
    自分の専門分野や学習したい領域の最新情報、質の高い議論に触れる機会が増え、知識が深まります。
  • SNS疲れの軽減
    意図しない情報に感情を揺さぶられたりすることが減り、精神的な負担が軽くなります。
  • 時間の創出
    無駄なスクロール時間が減ることで、本来やるべき仕事や趣味、学習に使える時間が増えます。

SNSのレコメンドAIは、私たちの行動を映し出す「鏡」のような存在です。

私たちが何気なく行う「いいね」一つひとつがAIを教育し、その結果がタイムラインとして自分自身に返ってきます。

AIを単なる「おすすめ機能」として受動的に受け入れるのではなく、自分の目的達成をサポートしてくれる優秀な「アシスタント」として、主体的に育てていくという視点が不可欠です。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次