ほめ言葉は、時として人の人生を変えることもあります。
D・カーネギー著「人を動かす」(創元社)を参考にして。
ほめられた経験・認められた経験
D・カーネギー著「人を動かす」(創元社)のなかで、心理学者ジュス・レアーの言葉が紹介されていました。
「ほめ言葉は、人間に降り注ぐ日光のようなものだ。それなしには、花開くことも成長することもできない。我々は、事あるごとに批判の冷たい風を人に吹きつけるが、ほめ言葉という温かい日光を人に注ごうとはなかなかしない。」
D・カーネギー著「人を動かす」(創元社)より
自分自身のことを振り返ってみると、今の自分に活かされていると感じることの大部分は、「ほめられた経験」であったり、「認められた経験」であったりすると実感します。
特に子どものときにほめられた経験は、それそのものが、その後に突き進む道にダイレクトに影響すると思います。
また、仕事上でほめられた経験は、それがそのまま”強み”となり、やりがいを感じさせてくれたり、それを突破口に社会のなかで生き抜いていく道筋を照らしてくれたりもします。
まさに、花開くことも、成長することも、ほめ言葉なしには成り立ち得ないとすらいえます。
意外とほめていない
上記のとおり、ほめ言葉は、人の人生をすっかり変えてしまうことすらあるほど大きなインパクトを持っているものの、日常を考えてみると、自分は他人を意外とほめていないということに気づかされます。
これほどまでに他人の人生をよりよい方に向かわせてくれるインパクトの大きなものでもあるにもかかわらず、意識しなければ、活用されないというものでもあります。
具体性を持つ誠意のこもった言葉のみに意味がある
”ほめる”といっても、それが心のこもらないうわべだけの小手先のお世辞では、まったく意味をなさず、むしろ、他人から反発を招きます。
人には、他人から認められたいという渇望がある以上、感性も敏感で、お世辞であるとそれを感じやすいという面があるといえます。
その言葉が、心の底から出たものであって、具体性を持っていて、誠意のこもった言葉であってはじめて、意味を持って相手の心に届くのだと思います。