誠実に相手に関心を寄せることで、相手も自分に関心を寄せてくれるようになり、信頼関係が生まれるに至るといえます。
D・カーネギー著「人を動かす」(創元社)を参考にして。
基本的に、人は自身のことに最も関心を持っている
基本的に、人は、常に自分自身に対して強い関心を持っているものです。
日夜、自分が欲しいと思う物に関心を寄せ、自分が知りたいと思うことに時間を費やし、自分が解決したいと思う課題に関心を寄せています。
他人に関心を寄せる
他人の名前をきちんと覚えていて、声をかけてくれる。
他人の誕生日などの大事な日を覚えていて、声をかけてくれる。
上記のように、”人は自身のことに一番の関心を置いている”という大原則のなかで、これらのことをしている人は、とても目立つものですし、他人からも好意を持たれ、関心を持たれているということを目にすることがあります。
確かに、他人が、あまり関わりはないであろうと思っていた自分の名前を覚えてくれていると嬉しいものですし、誕生日などの大事な日を覚えてくれていると嬉しいものです。
それまで、あまり関わりはないであろうと思っていたとしても、それをきっかけにその人に対して関心を持つということもあります。
他人の課題に関心を寄せる
事業においても、自分の事業の課題(例えば、売上を上げよう)を解決しようとして、自社の商品を一生懸命売り込もうとするよりも、相手が解決したいと思っている課題・興味を持っていることに純粋に関心を寄せていくことのほうが、逆説的ながら、結果的として、自分に関心を持ってもらえることに繋がっていくと思われます。
ここで重要なのは、下心なく・掛け値なしに、ということなのだろうと思います。
純粋に、誠実に、自分の見返りを求めずに、相手に関心を寄せるということは、冒頭の大原則のなかで世の中が動いていくなかでは意外と難しいことです。
しかしながら、それができる人は、逆説的ですが、他人から関心を持たれる、という事実に気づけるかどうか、が大きい気がします。