事業を成長させるためには、時に現状を打破する革新的なアイディアが必要になることがあります。しかし、保守的な組織の中で新しい試みを認めてもらうのは、決して容易なことではありません。
ジョン・スポールストラ著「エスキモーに氷を売る」(フォレスト出版)を参考にして。
「変革ユニット」で変化の兆しを作る
組織の中で新しい事業のアイディアを形にする際、一人で立ち向かうのは限界があるかもしれません。
著者は、イノベーションを推進するための「変革ユニット」を作ることを提案しています。
「変革ユニット」とは、現状に満足せず、より良い変化を求める志を共にする仲間(同志)の活動です。
”だめになっていなければ直すな”という言葉がありますが、何かが完全に壊れてしまう前に改善の手を打つことが、事業を健やかに保つ秘訣となるのかもしれません。
まずは身近なところから、変革をサポートしてくれる仲間を見つけることが、大切な第一歩になります。
- 同志の起用
変化を恐れないメンバーや、現状を改善したいと考えているスタッフを味方に付けます。 - 文化の醸成
役職に関わらず、自分の事業を「ジャンプ・スタート(急起動)」させるための前向きな文化を育てることが重要視されています。
「最高裁判所」に挑むための周到な準備
新しいアイディアを上役に提案する際、単に「どう思いますか?」と尋ねるだけでは、多くの場合、直感的な否定や反論に遭ってしまう可能性があります。
決裁権を持つ人々を「最高裁判所」に見立て、自分を弁護する弁護士のような気持ちで、書面による完璧な準備をすることが勧められています。
準備を徹底することは、そのアイディアをどれだけ実現したいかという誠実さの表れでもあります。
以下のような構成で、数ページ程度の「エグゼクティヴ・サマリー」を作成することが、承認への近道となります。
| 項目 | 内容のポイント |
|---|---|
| 前書き | 関連部門の現状を、冷静かつ客観的に記述します。 |
| コンセプト | アイディアの核心を、誰にでも分かるよう簡潔に説明します。 |
| 理由説明 | 事業の改善や利益の増大など、具体的なメリットを提示します。 |
| 問題点 | 予想される反論に正面から向き合い、あらかじめ回答を用意します。 |
| 要約 | 最終的な承認を求め、具体的な実施計画案を添えます。 |
プレゼンテーションの極意と事業成長への道
準備が整ったら、いよいよプレゼンテーションです。
ここでも「変革ユニット」の仲間と役割分担をして臨むことが、心強い助けになります。
ただし、決裁権を持つ人々が資料を読みふけって話を聞き逃さないよう、資料は最初に見せるだけで、すぐには手渡さないといった細やかな配慮も大切にしたいところです。
結論として、こうした「ジャンプ・スタート・マーケティング」の原則を実践することは、単に事業を成長させるだけでなく、働くスタッフの意欲を高めることにもつながります。
リストラのような縮小均衡ではなく、成長を通じて利益を上げることこそが、組織全体に健全な活力を与える源泉になると考えられます。。
