特に本質的な「売るための黄金律」について掘り下げていきます。事業において「何を、どのように売るべきか」という迷いを解消し、顧客との良好な関係を築くヒントが見つかるかもしれません。無理な売り込みをせずとも、自然に成果がついてくるような考え方について。
ジョン・スポールストラ著「エスキモーに氷を売る」(フォレスト出版)を参考にして。
無理に売らないことが成長の鍵?2つの「シンプルな黄金律」
事業を再生・成長させるために、著者がニュージャージー・ネッツで採用したルールは非常にシンプルなものでした。
それは、多くの企業が行いがちな「強引な売り込み」とは正反対のアプローチかもしれません。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 黄金律 1 | 顧客が買いたがる商品だけを売るように努めること |
| 黄金律 2 | 顧客が買いたがるより「少しだけ」多く売るように努めること |
例えば、予算が限られているファンに無理やり高額なチケットを売るのではなく、その人が満足できる範囲で「あと少しだけ」充実したプランを提案する形です。
無理に売るのではなく、求めてくださる方に対してのこのような”誠意ある販売”に努めることで、結果として顧客の維持につながると考えられます。
「マスタング」と「ファルコン」の教訓から学ぶ事業戦略
著者は、フォード社の事例を挙げ、顧客が望まないものを無理に売ることの危うさを指摘しています。
かつて、人気商品(マスタング)を売るために、不人気な商品(ファルコン)をディーラーに抱き合わせで売らせるような手法が取られていた時期がありました。
- 短期的な視点
抱き合わせ販売により、一時的に売上は立つかもしれません。 - 長期的なリスク
望まない商品を買わされた顧客は失望し、次回の購入時には他社へ流れてしまう可能性があります。
自分の事業において、エネルギーのすべてを「顧客が本当に欲しがるもの」に注ぎ込むことが、結果として大きな成果を生む近道になります。
もし人気商品が足りないのであれば、別のものを押し付けるのではなく、増産や予約リストの作成など、顧客が望む形での解決策を模索することが推奨されます。
事業に活気をもたらす3つのメリットと結論
この「黄金律」を守ることは、単に売上を伸ばすだけでなく、事業全体にポジティブな変化をもたらすと言えそうです。
具体的には、以下の3つの効果が期待できるとされています。
- 売上の増大
顧客が買いたいものに全力を注ぐことで、効率的に成果が上がります。 - 顧客満足度の向上
無理な買い物をさせられないため、顧客は満足し、リピーターになる可能性が高まります。 - 従業員の誇りと意欲
顧客に喜ばれる「価値あるもの」を売っているという自信が、スタッフの活気を生み出します。
事業をジャンプ・スタート(急成長)させるためには、まずは「顧客が何に価値を感じているか」を正しく見極めることから始まります。
顧客が本当に欲しいものを、満足できる形で届ける。このシンプルな原則を徹底することが、長期的な成功を支える盤石な基盤となります。
