人口知能とは何か⑦

人口知能について。

目次

AI・ディープラーニングの全体像

  • 人工知能
  • 機械学習
  • ディープラーニングの基本・応用
  • ディープラーニングの研究
  • AIプロジェクト
  • AI社会実装に伴う法律・倫理

人工知能分野の諸問題(全体)

  1. トイ・プロブレム(おもちゃの問題)
  2. チューリングテスト
  3. 身体性
  4. シンボル・グラウンディング問題
  5. フレーム問題
  6. 強いAIと弱いAI
  7. シンギュラリティ

人工知能分野の諸問題(各論のポイント)

トイ・プロブレム(おもちゃの問題)

  • 「トイ・プロブレム」→おもちゃの問題、Toy Problem
  • 第一次AIブームが下火となった大きな要因
  • 単純ルールの問題・ゲーム(=おもちゃレベル)しか解けなかった
  • 現実世界の曖昧かつ複雑な要件を持つ問題は解けない
  • ただし、現在では、AI家電、顔認識、スマートスピーカー、自動運転車など活躍の場は広がっている

チューリングテスト

  • 「チューリングテスト(Turing Test)」
  • 1950年、イギリスの数学者アラン・チューリングが提唱した”知能の問題”に関する実験
  • 人間が質疑応答をして、コンピュータと見抜くことができるかどうか
    →見抜くことができなければ、”コンピュータには知能がある”
  • チューリング氏→チューリングマシン(コンピュータの理論的基盤)を提唱、エニグマ暗号解読にも貢献
  • チューリングテストへの反論→「中国語の部屋」
  • 哲学者ジョン・サールが提唱
  • あたかも知能があるかのような受け答えができていても、本当に知能があるとはいえない、とするもの

身体性

  • 「身体性」知能は常に身体を必要とするとする考え方(環境と相互に作用することによって生じる振る舞いが観察できるような物理的実体が持つシステムだけが知能であるとする考え方)
  • 環境との相互作用を体のあらゆるパーツで感じさせてくれる存在であり、脳と体は相互作用しながら知性を発揮している
  • 身体というセンサーを通じて連続的で複合的な情報を獲得し、それらに記号を与えて処理することにより、脳は認知する
  • 「身体性AI」→身体性を持っているAI→まだ実現されていない
    →”感覚と運動能力を持つ物理的な身体”、”身体と周囲環境との相互作用”が必要
  • 身体性を持たないコンピュータは、概念を記号としてしか捉えられていない
  • 環境を通じて知覚する多角的な情報を処理できる「マルチモーダルAI」が注目されている

シンボル・グラウンディング問題

  • 「シンボル・グラウンディング問題」→記号接地問題
  • 記号(文字、言葉)を、それらが意味する実態と結びつけられるのかどうかという難題
  • 認知科学者スティーブン・ハッナードによって提唱された問題
  • AIは、知識表現を記号として処理することが前提で作られており、知識を記号間の相対関係としか捉えられていない→記号の”意味”は分からないため、それにまつわる発展的な解釈もできない
  • 現実世界の複雑な概念を、記号(シンボル)とは接地(グラウンディング)できない現象
  • 解決するためには、人間と同様、物事の本質を理解する必要あり
  • そのためには、「身体性」から得られる実世界での感覚・経験が不可欠

フレーム問題

  • 「フレーム問題(Frame Problem)」→有限な情報処理能力しかないAIは、現実に起こり得る問題すべてには対処することができないとするもの
  • 1969年、AI研究者ジョン・マッカーシーとパトリック・ヘイズにより提唱
  • ”今しようとしていることに関係する事柄だけを選び出すこと”が、実は非常に難しい
  • 世の中のすべての情報から現実の判断に必要な情報を選び出そうとすると、計算量が爆発的に増加し、AIはフリーズしてしまう
  • 「爆弾とロボット」有限な処理能力しか持たないAIは、世の中の複雑な問題に対応できない
  • 人間は、有限の枠の中の情報のみ参照することで問題を擬似解決している(フレーム問題を回避している)
    →AIも、あらかじめ扱う状況を限定し、有限空間の中で推論を行っている

強いAIと弱いAI

  • 「強いAI」(汎用型AI)状況に従って総合的な判断を行い、汎用的タスクに対し、自律的に行動できるAI
  • 「弱いAI」(特化型AI)特定の領域の業務に特化し、性能を発揮するAI
    ※現在、業務効率化や自動化のために導入されているAIは、すべて「弱いAI」

シンギュラリティ

  • 数学者・計算機科学者ヴァーナー・ヴィンジ
    「1993年から30年以内に技術的に人間を超える知能が作られる」
  • AI研究者レイ・カーツワイル
    「2029年にAIが人間並みの知能を備え、2045年に技術的特異点が来る」
  • 「2045年問題」の根拠理論→「収穫加速の法則」であり、「技術の性能が直線的ではなく、指数関数的に成長する」という内容
  • 「ムーアの法則」(半導体チップの性能が1.5年間ごとに2倍になるという法則)
  • 「シンギュラリティ(技術的特異点)」AI技術が自ら人間より賢い知能を生み出すことが可能になる技術の特異点
  • AIが賢くなるにつれ、人間の行動の結果として、AIによるアウトプットが社会に危険を及ぼす可能性がある

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次