AIと著作権

AIと著作権との関係について。

目次

そもそも著作権とは

  • 「所有権:有体物に関する権利」⇔「著作権:情報に関する権利」
  • 著作物を保護するための権利
  • 著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」
  • 著作権とは、著作物を満たすものを著作した場合に発生するもの
  • 著作権とは、著作権法に定められた複製権、公衆送信権などをひとまとめにしたもの
  • 著作権が発生すると、複製・公衆送信を行うことができるのは著作権者とライセンスを受けた者だけ
    →著作物に対し、一定の独占的権利が著作権者に生じる
  • 手法自体は著作権の保護対象ではないが、コードの表現は著作権の保護対象
  • データは著作権の保護対象ではないが、データベースは著作権の保護対象になる場合がある(選択や体系的な構成に創作性が認められる場合の特別規定あり)
  • 「著作権人格権」公表権、氏名表示権、同一性保持権など(人格のための権利であり、譲渡不可)
  • 「職務著作」法人の発意に基づくもの・自己の名義で公開するものなどの要件を満たせば、法人に著作権が帰属する(原則)
    ※プログラムは外部に公表していないことも多く、法人が自己の名義で公表するものであることは不要
    ※従業員等による著作のみなので、業務委託先が行った著作の著作権は業務委託先に帰属する
  • 「著作権法30条の4」→著作権の例外。コンピュータによる情報解析に利用する場合には複製等を認めるとするもの

データと著作権の関係性

テーブルデータ・データの内容が客観的な事実の場合は、著作権は発生しない
・アノテーションは客観的事実である場合が多く、著作権は発生しない
画像データ・人間がカメラを使って撮影した場合は、原則として著作権は発生する
・設置カメラによる自動撮影の場合は、著作権は発生しない
・画像に対するアノテーションは、客観的事実である場合が多く、著作権は発生しない
テキストデータ・人間がテキストを執筆した時点で、著作権が発生する

プログラムと著作権の関係性

プログラム・プログラムのコードを書いた人には、著作権が発生する
・第三者のコードをコピーしたような場合は、著作権は発生しない
パラメータ・計算の結果得られた数字の羅列であり、著作権は発生しない

生成AIと著作権の関係性

学習用データへの利用・著作物は生成AIの学習のためにコピー等する場合は、30条4により原則として適法
AI生成物の著作権・生成AIが生成したコンテンツ(AI著作物)は、著作権は成立しない
・人間がAIを道具として創作した場合やAI生成画像を作った人間に創作的寄与が認められる場合、著作権の成立が認められる
AI生成物による著作権侵害依拠性が問題(AI生成物が既存著作物に依存しているといえるか)
→大きな議論になっている

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次