BtoBにおいても、商品の構成や見せ方などを考えてみると、営業展開がしやすくなりそうです。
佐藤義典著「実践BtoBマーケティング」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考にして。
商品の構成を考える
商品を以下のように構成したいところです。
- あげる商品(潜在顧客向け)
- 売れる商品(通常顧客向け)
- 売りたい商品(主力顧客向け)
BtoCであればイメージしやすく、「あげる商品」はサンプル品や試供品、「売れる商品」は売りやすい商品、「売りたい商品」は自社が最も売りたい独自性が高く利益率の十分な商品、となります。
BtoBの場合であれば、「あげる商品」としての最有力候補は「情報」と考えられます。
自社が持つ独自で、かつ、相手にとって有益な情報を考えて、それを提供することが、BtoBにおける「あげる商品」であると考えられます。
これらを、お客様の導線に合わせて配置することが重要になってきます。
(紙面、ウェブサイト、セミナー、営業トークなど)
情報の切り口としては、以下と考えられます。
- 成功事例
- 商品の使い方(用途の提案)
- 商品の選び方(タイプ別・ニーズ別の選び方などの提案)
成功事例を集める
成功事例(お客様の声、レビュー)を集めることで、それを新規開拓に落とし込むことが可能になります。
- お客様の声=お客様からの理想の褒め言葉
- 「成果」+「その成果はどのようにして得られたか」+「自社商品をどのように利用されたか」
- 自社ならでは強み(競合にはできないこと)
これらを集めることで、その成果を感じて欲しいお客様(理想の褒め言葉の状態を実現したいお客様)を具体的なターゲットとしてイメージすることが可能になります。
成功事例を集めるにあたっては、事例ごとに、以下のような情報を整理したいところです。
- お客様からの理想的な褒め言葉
- ベネフィット(成果・お客様の嬉しさ)
- 自社ならではの強みとして役に立ったこと
これらを、具体的な商品とともに提案して事例として見せていくことで、新規のお客様にとってはインパクトあるものになると考えられます。
継続的につなげていく
「あげる商品」で接点のできたお客様とは、継続的なコミュニケーションができる仕組みがあると望ましいと考えられます。
例えば、メルマガやニュースレターが考えられます。
カルテを作る
カルテとは、お客様ごとの個別情報の集積です。
- 基本情報
- 住所
- 支店などの有無
- 売上規模
- 従業員数
- 決算内容
- お客様のお客様
- 競合状況
- お客様の強み・独自資源
- 問合せ履歴、クレーム履歴
- キーマン
- ニュースレターなどの送付状況
- 売上商品の履歴、値引き率
- 累積売上金額
- 使い方
- 評価、褒め言葉、不満
- 競合の導入商品や履歴
- 競合への褒め言葉、不満
- 自社にとっての重要度
- 自社にとってのセグメント
- 商談履歴、商談内容
- 競合の商談状況