「戦略5要素」は部署別の課題でもあります。
佐藤義典著「経営戦略立案シナリオ」(かんき出版)を参考として。
目次
戦略5要素
戦場型 | 競合が参入しにくい業界、利益率の高い業界など、勝てる戦場を選ぶ |
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独自資源型 | 他社に真似できない独自の技術・ノウハウで戦う |
差別化型 | 差別化された商品・サービスをひっさげて戦う |
顧客型 | 顧客のニーズにとにかく応えることを大事にする |
メッセージ型 | 売り方・伝え方を工夫することで戦う |
どれか、ではなく、どれも
上記の5要素のどれかで戦うだけでは勝ち抜けないと思われます。
どれも必要で、それらが掛け合わされ、一体となることで効果を発揮するからです。
具体的な部署別課題
戦場 | 【経営】重点投資分野・新規進出分野の決定 【経営】中長期計画の策定 【財務】利益率等からの重点投資分野の策定 【人事】重点分野への人材配置・教育 【マーケ】重点分野への販促策定 【開発】重点分野への研究投資 【営業】重点分野への営業 |
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独自資源 | 【財務】独自技術への投資に対する可否判断 【人事】独自資源たる人材育成・評価方法の策定 【開発】独自技術への開発投資 【営業】独自販路の開拓 |
差別化 | 【マーケ】商品の差別化ポイント策定 【開発】独自技術の商品化 【営業】セールスマニュアルの策定 |
顧客 | 【マーケ】市場調査、顧客ターゲット決定、特徴抽出 【開発】商品で狙うターゲット策定 【営業】アプローチする顧客・販路の策定 |
メッセージ | 【マーケ】広告、販促の作成 【開発】商品デザイン 【営業】セールストーク、POP等 |
全要素を統合するのは経営の役割
上記のとおり、それぞれの分野において、様々な部署がそれぞれの部署ごとに取り組む事項があります。
これら部署ごとの取組みの全体を調整し、統合し、コントロールすることが経営の役割であると考えられます。