融資申込み時に銀行とのやり取りで伝えておくべきこと。
諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。
融資申込み時に銀行から質問されること・伝えるべきこと
なぜその銀行に借入申込みしようと思ったのか?
特に初見では、申込みを受けた銀行側としては、”なぜ当行なのだろう?”と警戒したりするものです。
まずこれを避けるためには、飛び込みでは行かず、可能な限り「紹介」で行きたいところです。
そのうえでは、シンプルに「事業所に近いから」と伝えるとよさそうです。
その銀行以外に借入がある場合、なぜそこに申し込まないのか?
銀行側としては、”なぜ既存銀行で申し込まないのだろうか?何かしらの致命的な理由で断られたのではないだろうか?”と警戒したりするものです。
この場合も、シンプルに「資金調達の幅を広げたいから」と伝えるとよさそうです。
他行から借入実績があるということは、審査に通った実績があるということでもあり、必ずしも悪い印象は与えないものです。
他行にも借入申込みをしている場合、それを伝えるか?
シンプルに、「他行にも借入申込みをしている」と伝えるとよさそうです。
ダメ元で複数行に同時申込みをしているとなる印象が悪いため、業績に問題がないことはあわせて伝えるべきと考えられます。
そのために、「決算書」「試算表」をいつでも出せるように準備しておくことや、利益を出すことが重要であると意識しつつ事業を行っておきたいところです。
他行の借入条件を聞かれたら、それを伝えるか?
銀行にとって、他行の動向は気になるものです。
これについてはできるだけ開示し、そのうえで、よりよい条件を提示してもらえるよう期待したいところです。
そのうえで借入条件が悪いとしたら、赤字・債務超過など本質的な問題があると思われ、そちらの改善を目指したいところです。
当行で借入できなかった場合どうするか聞かれたら?
銀行としては、事業者の焦り具合や事業への覚悟を見たいと感じるものです。
「今回はまず御行から借入をしたいのでお願いしている。もしダメだった場合、◯◯銀行に申し込む予定。」と伝えたいところです。
希望通りの額では融資できない場合どうするか聞かれたら?
銀行としては、リスク低減のため、減額融資する場合もあり得るためあらかじめ聞かれることもあります。
「余分な額を借りようとしているわけではないため、ぜひとも満額で」と伝えたいところです。