融資申請のための必要書類をいかにスムーズに過不足なく揃えることができるか。
諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。
目次
融資申請のための必要書類
融資申請のための必要書類のうち、登記簿謄本などすぐに揃えられるものとは別に、作成が必要であらかじめ準備を進めておいたほうがよい書類があります。
具体的には以下のようなものです。
- 決算書
- 試算表
- 資金繰り表
- 借入金一覧表
- 融資申込書
揃えるときの留意点(②試算表)
試算表は、決算から少し時間が経っている場合に、直近の経営状況がどうなっているのかを知るために直近月までの分で作成されるものです。
ゆえに、「速さ」や「タイムリーさ」が重要になります。
少しでも正確さも上げるために対応として、減価償却費などを月額で概算計上しておくなども対応も取っておきたいところです。
期日の理想としては、翌月10日までに仕上がれば、前月の経営数字の鮮度を高い状態で見ることができます。
標準的には、翌月末日まで。遅くとも翌々月末までには作成しておきたいところです。
(そこまでにできていない場合、銀行からは、経営数字を見ずに経営していると思われてしまいがちです。)
試算表のポイント
- 売掛金・買掛金:発生主義で計上する
- 未払金:金額の大きいものは発生主義で計上する
- 棚卸資産:毎月計上する(毎月の実地棚卸が難しい場合、帳簿棚卸でも行う)
- 貸付金・仮払金:銀行からはよく思われないため、なしで進めていけるほうが望ましい
- 減価償却費・長期前払費用:月額で概算計上する
- 消費税等:税込経理をしている場合、月額で概算計上する
- 借入金:銀行からすると、滞納の有無や他行の動向を気にするため留意する