融資申請のための必要書類をいかにスムーズに過不足なく揃えることができるか。
諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。
目次
融資申請のための必要書類
融資申請のための必要書類のうち、登記簿謄本などすぐに揃えられるものとは別に、作成が必要であらかじめ準備を進めておいたほうがよい書類があります。
具体的には以下のようなものです。
- 決算書
- 試算表
- 資金繰り表
- 借入金一覧表
- 融資申込書
揃えるときの留意点(③資金繰り表)前半
資金繰り表は、決算書や試算表からさらに進み、より具体的にお金の動きを示すものとなります。
決算書上が黒字でも事業が行き詰まることもありますし決算書上が赤字でも事業を継続できることもできますが、資金繰り表上、お金が尽きてしまうということは、すなわち事業を終了せざるを得ないことを意味します。
一方で、中小企業で、資金繰り表まで作成している会社というのは多くなく、まずは作成し、確認しているだけでも、銀行からすると高評価ということになるといえます。
資金繰り表のポイント①(全体)
- 「実績+予定」で作成する
- 「実績」から「予定」が、無理なく延長線上にあるかどうか
- 試算表と資金繰り表との整合性が取れているか
- 資金残高が増加ないし現状維持する目標を無理なく掲げることができているか
- 目標に具体性・計画性はあるか、そのための経営計画書は作成できているか
- 「1年」というスパンでお金の動きを見ることができているか
(借入金の年間返済額イメージ、予測納税額の把握、売上の季節変動の把握) - 悲観的なシナリオでもシミュレーションし、先行きから逆算して銀行に相談ができているか
- 月に1回ずつ更新できているか(試算表作成→資金繰り表作成)