帝国データバンクへの決算情報提供などの機会もありますが、どのようなスタンスでいればよいのか。
諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。
目次
銀行と帝国データバンク
帝国データバンクは信用調査会社で、決算情報などの情報蓄積と提供を行っています。
銀行は、新規融資先を探す際には、この帝国データバンクの信用情報を活用しているといわれています。
この信用情報には評点(100点満点)がつけられており、この評点が高いほど優良な会社とされます。
銀行もリース会社も、この評点を見て審査に活用しているようです。
中小企業の場合、51点以上であれば優良と判定されるケースが多いとされています。
50点以下になると、アルファベット(D1~)表記されるとされ、D1くらいまでが銀行の新規融資先開拓対象のラインと考えられています。
帝国データバンクとのスタンス
- 銀行から融資営業を受けたい場合、帝国データバンクからの調査依頼は断らないようにする
- 帝国データバンクからの調査依頼は、帝国データバンク自身の都合によるほか、取引先の依頼(与信管理)による場合もあるため、断る際は慎重に
- 訪問調査による場合、1時間程度
- 決算書を提示するだけで加点となる(決算内容が悪い場合は裏目に出ることもある)
- 直近期が業績が悪くとも、前期以前に業績がよく開示していれば、評点は急激に悪くなるわけではない
- 加点対象:経営計画、資金繰り表、借入金一覧
- 税理士の同席も可(税理士の発言は助言程度になっていないと印象が逆効果になる場合もある)
- 自社が与信管理する場合にも活用可能(安全圏:上位~D2)
(銀行融資申請の際に、調査票を添えることで取引の安全性確保のアピールになる) - 自社の評点等の確認→調査会員になる必要あり(調査報告書1件あたり数万円)
- 「G-Search」というデータベースであれば、1件あたり数千円