経営計画書のポイント①

経営計画書を作成する際、どのようなポイントに注意すればよいのか。

諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。

目次

経営計画書があるとどうよいのか

融資申請の際、あわせて経営計画書を提出するとよいとされています。

これは、銀行の融資審査のポイント(定量評価、定性評価、実態評価)のうち、主に定量評価に使われる実績を示す資料(決算報告書・試算表)のほか、定性評価面での評価の補強を目的とし、経営計画書は有効であると考えられます。

経営計画書に何を記載すべきか

経営計画書にこれといった書式があるわけではないため、どのように作成するかは考えどころです。

項目

  1. 経営理念・経営方針
  2. 外部環境(チャンス・リスク)
  3. 内部環境(強み・弱み)
  4. 経営戦略(事業領域)
  5. 経営課題(PL面・BS面・その他)
  6. 行動計画(PL面・BS面・その他)
  7. 損益の実績+見込み
  8. 資金繰りの実績+見込み

分量

上記の「①経営理念・経営方針」~「⑤経営課題(PL面・BS面・その他)」までで、A4用紙1枚から2枚程度。

「⑥行動計画(PL面・BS面・その他)」でA4用紙1枚程度。
「⑦損益の実績+見込み」A4用紙1枚程度。
「⑧資金繰りの実績+見込み」A4用紙1枚程度。

分厚いものを作成しても、読む銀行側で時間がかかってしまいますし、最小限に押さえて、全体でA4用紙4枚から5枚程度が適切と考えられます。

経営計画書の作成ポイント①

経営計画書を作成しようとすると、売上から考えがちですが、全体の状況を考えずに売上の数字だけを考えようとすると、願望などが入り混じった根拠のない絵に描いた餅になりがちなので、注意が必要と考えられます。

項目ポイント
経営理念・経営方針・経営者が大切にしている考え方・価値観を言語化して伝える
・社長が目指している会社の方向性の言語化して伝える
外部環境
内部環境
・SWOT分析を活用する
※Strength(強み)
※Weakness(弱み)
※Opportunity(機会)
※Threat(脅威)
・「リスク」「弱み」→どうすればカバーできるか考える
・「チャンス」「強み」→どうすればさらに強化できるか考える
経営戦略・3C分析を活用する
※Customer(顧客):誰に(ターゲティング=選択)
※Company(自社):何を(投入=集中)
※Competitor(競合):どのように(差別化)
・SWOT分析と3C分析を繰り返すことで戦略を練ることが可能
経営課題・現状と理想のギャップ

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