ひとことで金融機関といっても種類があり、それぞれ金利・審査姿勢に特徴があります。
諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。
目次
金融機関の種類
- 都市銀行(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行)
- 地方銀行
- 信用金庫・信用組合
- 政府系金融機関(日本政策金融公庫、商工中金)
- ノンバンク
金利の特徴
金利の低い順に、以下となります。
- 都市銀行
- 地方銀行
- 政府系金融機関
- 信用金庫・信用組合
- ノンバンク
都市銀行は、ネームバリューや規模の経済性によって、預金を大量に集めることができたり、安定性の高い企業に多額に融資することができるため、結果として、金利を低く設定して融資を提供することができます。
地方銀行や政府系金融機関は、金利としては中間くらいとなります。
信用金庫・信用組合は、都市銀行と逆の論理で、規模の経済性が働きにくく、中小企業や安定性の低い創業したての企業への融資が中心となるため、結果として、金利を高く設定せざるを得ないという事情があります。
ノンバンクに関しては、2桁前後であり、上記金融機関からは破格に高くなってしまうことになります。
審査姿勢の特徴
審査姿勢の厳しい順に、以下となります。
- 都市銀行
- 地方銀行
- 政府系金融機関
- 信用金庫・信用組合
- ノンバンク
審査姿勢の特徴として、以下が挙げられます。
- 都市銀行は、中小企業に対しては融資意欲が薄い
- 都市銀行は、決算書の数字がよければ貸す・悪ければ貸さないの色合いが強い
- 地方銀行・信用金庫・信用組合は、決算書以外の部分(事業内容、将来性、経営者の能力、個人資産など)も総合的に見てくれる
- 日本政策金融公庫国民生活事業は、上記民間金融機関を補完する役割があり、赤字や創業したてでも積極的に検討してくれる
- 日本政策金融公庫中小企業事業や商工中金は、審査が厳しく、逆にここをクリアできていれば他金融機関に対してもアピールにもなる