資金繰りの改善をどのように進めればいいか②

資金繰りの改善、具体的にどのように進めればよいか。

増山秀和著「資金繰りなるほどQ&A」(中央経済社)を参考にして。

目次

どれだけたくさん気づけるか

資金繰りの改善を進めていくにあたっては、月ごとに、”売上・経費などの推移を見るクセをつけること”から始まります。

さらに、その推移を見たときにいかにたくさん”気づき”を得るかが重要になります。

1回に気づける量を増やすには研鑽が必要な部分もあるため、まずは回数そのものを増やすことから始めてみたいところです。

例えば、「年に1回」よりも「3ヶ月に1回」、「3ヶ月に1回」よりは「月に1回」。

気づき方

自社の過去との比較

自社において、前年同月と比較してどうであったか、前々年同月と比較してどうであったか、前々々年同月と比較してどうであったか。単月、累計ごとなど。

前期・3期・5期・10期など、過去と比較してみると、気づきを得ることができます。

目標との比較

目標を掲げてみて、その目標と比較してみると、”何がよくて上回ったか”・”何がよくなくて下回ったか”など比較してみると、気づきを得ることができます。

同業他社との比較

同業他社と比較してみることで、気づきを得ることができます。

経済産業省のローカルベンチマークなどが参考になります。

安全性はどうか?

自社の基盤の強さを示すものとして、「自己資本比率」が使われます。

自己資本とは、当初の出資金と過去稼得した利益の累積のことをいいます。一方、他人資本とは、金融機関からの借入などです。

全体(他人資本+自己資本)のなかで自己資本がどの程度あるかは、安全性に関わるところということにになります。

一般に、30%~40%ほどが目安といわれています。

他にも、「固定比率」「固定長期適合率」などの指標が使われます。

支払能力はどうか?

支払能力が高ければ、事業を継続していくことができると考えられます。

それを示すものとして、「流動比率」が使われます。

流動負債(営業債務+1年以内返済債務)に対して、流動資産(手元資金+営業債権+1年以内回収債権)がどの程度あるか。

1.5倍(150%)程度が目安といわれています。

他にも、「当座比率(流動負債のうち当座資産の比率)」・「経常収支比率」などの指標が使われます。

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