「名前」は自分にとっても重要である分、他人にとっても重要なもの。
D・カーネギー著「人を動かす」(創元社)を参考にして。
最も大切な響きを持つ言葉
個々人にとって、自身の「名前」とは、”最も大切な響きを持つ言葉”といっても過言ではありません。
人は、自分自身の名前には大きな関心を持っています。反面、他人の名前にはあまり気を止めません。
確かに、書類を見たときに、自分の名前に誤りがあると、他での記載誤りよりもダントツに気になりますし、気分がよくありません。
一方で、自身が書類を作成するにあたって、他人の名前を記載するにあたっては、なかなか覚えていないものです。
相手に敬意を払っているにもかかわらず、名前を間違ってしまったばかりに相手の気分を害してしまって申し訳ない思いをした経験がある人であれば、その経験から、自然と、書類を記載する際には名前に誤りがないか特に入念に確認するようになっています。
相手に重要感を持ってもらう最も実直な方法
人にはそれぞれ大事にしているものがあります。
その大事にしているものが、ある程度の人で共有できているものなのであれば、それを大事に思うこと・大事にすることも共有できているため、特に気に留めなくとも生きていくことができます。
一方で、大事に思うこと・大事にすることが、人それぞれで異なっている場合には、そこに差が生まれます。
名前はその典型例で、”自分の名前は大事・他人の名前はあまり気に留めない”ということが自然な傾向としてあります。
「相手の名前を覚えること」は、お世辞の練習をするよりもよほど相手に重要感を持ってもらう効果が大きいといえます。
良い習慣は、わずかな犠牲を積み重ねることによってつくられる
とはいえ、人の自然な傾向に基づけば、他人の名前を覚えることは難しいということになります。
ですので、これは、”どうすればすぐに相手の名前を覚えることができるか”という習慣の問題なのだろうと思います。
”重要な仕事・仕事の基礎”と位置付けて意識づけるくらいであれば、覚えるための努力をしていけそうな気もしています。
自戒を込めて。