会話を、”言葉のやり取り”ではなく”心情のやり取り”と捉えると、色々と見えてくる気がしています。
古宮昇著「はじめての傾聴術」(ナツメ社)を参考として。
伝えたいのは「事実」より「感情」
人同士の会話では、言葉が交わされます。
相手の言葉の内容を理解し、それに対して応える。
、、、と思いがちですが、実際のところ、それではうまくいかないことが多いということに気づかされます。
人が伝えたいのは、「事実」ではなく「感情」なのだといわれます。
「感情」を表現するための氷山の一角として「言葉」がある、という感じなのだろうと思います。
言葉の奥にある「感情」を洞察する
そう考えると、人同士の会話を本当に成立させようと思うと、言葉だけを聞いていては不十分ということになるかと思います。
相手の言葉の奥にある「感情」「心情」を洞察することではじめて、相手との関係性が成立するといえそうです。
相手が伝えたい「気持ち」は何なのか。
最初の方は、会話のなかに感情表現を盛り込むように心がけています。
よかったですね!、それは嬉しいですね!、それは不安でしたね…、辛かったでしょう、などの感情言葉が最初にあるだけで、相手もほっとするところがあります。
逆の立場になってみると、そのような最初の感情言葉があるのとないのとでは、気持ちの持ちようがまったく違うことに気づかされます。
相手の心を聴くには、自分の心で聴くしかない
会話の途中でも、相手の感情にあわせて、相づち・声のトーン・自分の感情(顔の表情)・身振り手振りも合わせるようにしています。
相手が楽しい話をしているときは自分も楽しみ、相手が悲しい話をしているときは自分も悲しむ。
一見簡単に見えますが、これはとてもデリケートです。
言葉の裏になる相手の感情に触れるということは、そもそもデリケートなことですし、相手も感覚が過敏になります。
なので、無理に合わせていれば相手に違和感を与えますし、上辺だけでは相手に不信感を与えます。
そのため、相手の心を聴こうと思うときは、自分も”心”で聴こうと心がけています。