競争!となると視野が狭まってしまいがちですが、そもそも”同じフィールドで戦わない”という選択肢もありえます。
横川竟著「外食業 成功の鉄則」(FB出版)を参考として。
外食と中食の例
ファミリーレストランの競合は、同業他社だけとは限りません。
競合という考え方は、業種や業界の区分ではなく、お客様側のカテゴリー分けで考えるべきものといえます。
例えば、食の外部化という括りで考えれば、ファミリーレストランの競合は、同業のファミリーレストランだけではなく、個人経営レストランのほかにも、ファーストフードなどもありますし、コンビニやスーパーなどの”中食”もあります。
特に、ファミレスのセントラルキッチンなどでのシステム化された食品加工法をコンビニやスーパーが取り入れた結果、中食のお惣菜の味や種類が充実してきたことは、ファミレスにとっては非常に脅威でもあります。
商品そのものの質に差がなくなってきた以上、価格の面からみれば中食の方が安いわけですし、それよりも値段が高い外食業界は、そことの”差”を示せなければ生き残っていくことが難しくなります。
そこでキーワードといえるものは、”独自の新しい価値を見せることができるかどうか”だといえます。
横川竟著「外食業 成功の鉄則」(FB出版)では、これらの状況を踏まえ、外食業界は中食(コンビニ、スーパー)と同じフィールドで戦うのではなく、”中食にない外食の良さ”を磨くべき、と述べられています。
が考えるべきポイント
独自資源を探す
同じフィールドで戦わず、”外食には外食にしか出せない価値”を追求するところに勝機があります。
そのためには、自社にしか出せないもの(=独自資源)をよく把握し、整理しておく必要があります。
その独自資源がわかれば、その資源を活かすことができる戦い方ができているか、どこに力を入れるべきか、を考えてゆくことができます。
”こんな商品があったら嬉しい”という視点
”独自の新しい価値を見せることができるかどうか”を考えるにあたっては、”世の中が求めているのに満たされていない部分はどこか”を見極める必要があります。
何が正解というよりも、自分自身で感じたり考えたりしながら、”こんな商品があったら嬉しい・こんなお店があったら嬉しい”という分野や価値観は何かを絶えず考え続け、創り出す姿勢が重要といえそうです。