要点に心を砕く①

相手の話のなかでの「要点」を繰り返して伝えつつ聞いていくと、少しずつ、相手にとっての問題の焦点が定まっていく効果があります。

古宮昇著「はじめての傾聴術」(ナツメ社)を参考として。

目次

相手に解決して欲しいわけではない

相手に悩みを話すときに、知っておきたい”性質”があります。

聞き手は、「相手の問題を解決しなければいけないのではないだろうか」と思ってしまいがちです。

しかしながら、話し手は、そのような思いで話していない場合がほとんどです。

解決して欲しいと思って話しているのではなく話しながら自問自答して自分の気持ちを整理し、自分に最もしっくりくる解決策の糸口を見つけようとしている場合が多いものです。

おうむ返しではなく、要点返し

最近はよく、”相手の悩みをどのように聞くべきか”ということに対し、”おうむ返しするといい”という対処法も見かけます。

本当に”おうむ返し”するとよいのでしょうか。

実際に話す側に回ったときに、聞き手が自分の話を逐一”おうむ返し”してくるとしたら、それはとても不自然で鬱陶しく感じるものです。

”おうむ返し”するのではなく、「要点を返す」ということなのだと思います。

相手の話を聞き、そのなかで「キーワードとなるもの」を捉えて、そのキーワード・要点を繰り返す、というものです。

この違い、簡単なようで、やってみるととても難しいものです。

”相手の言っていることを返さなければ”と考えること自体、普段の会話と異なる部分もあり、とても不自然になりがちです。

おうむ返しになってしまうと、とても不自然となり、とても鬱陶しいものになります。

そうではなく”要点を返す”ということは、かなり場数を踏まなければなかなか自然にできないということが分かります。

”話し手にとっての”焦点が定まっていく

「要点を返す」ということは、相手の話に心を傾けて一生懸命に聞かなければ、そもそもどこが要点なのかが分からないものです。

その”心の傾け”が、相手の役に立ってくる、という構造なのだろうと思います。

話し手は、聞き手に話をしながら自問自答し、自分の気持ちを整理し、自身にとってもっとも腹落ちする解決の糸口というものを探し出そうとしています。

そのようなものであると考えると、聞き手の役割とは、話し手の話に心を傾けて、要点を探して、返すことだと気づかされます。

そうすることで、話し手は、少しずつ自分の頭のなかが整理され、話の焦点が少しずつ絞られ、自己理解が進み、自身が最終的に歩みたい道を見つけ出していくことができるようになってきます。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次