谷本理恵子著「プリンセスマーケティング」(インプレス社)を参考にして。
目次
ヒーロー型、プリンセス型のストーリー
カスタマージャーニーには、「ヒーロー型」と「プリンセス型」があり、それぞれにおいて、以下のような違いがあるとされています。
- ストーリー
- 登場人物の設定
- モチベーション
- 意思決定の中身
- 何を信じるか
- 関係性の築き方
- 未来の見せ方
ヒーロー型における「信じるプロセス」
- 「加点法」で判断していく
- 各方面から情報を収集し、ひとつひとつ確かめながら決めていく
- イメージよりも実質を重視する
- 客観的な証拠と論理的な納得いく説明を求める
- 価値の高い情報→「売り手の主観の入っていない客観的な情報」
- イメージや主観的情報は、比較検討の邪魔になると感じる
- 形容詞や副詞などを省いて読む
- 冷静に客観的な情報を探しながら丁寧に読み進めていく
- 誰が見ても変わらないスペック・機能・数値データ→比較検討しやすい形で提供されていることが欠かせない
- 客観的な情報が多いほうが信頼の高さや誠実さにつながる
- 論理的に順を追って細かい情報まで説明し切ることが必要
- 客観的な情報の詰まった表やグラフは(自分で読み解くことになっても)重要
プリンセス型における「信じるプロセス」
- 「減点法」で判断していく
- ”とりあえず試してみよう”と考える
- 「直感」や「第一印象の重要度」が非常に高い
- 売り手を信頼していれば、第一印象は高い
- 第一印象の後は、”自分の直感が間違っていない”という流れで進んでいっても特に問題はない
- 主観的な「自分にぴったり」を求めている(ピンとくる、ときめく)
- 第一印象がよければ、その後に論理的に細かく説得する必要はなく、感覚的に分かるように説明する
- 客観的で抽象的な話が長いと、”結局自分にとってよいかどうか分からない”という気持ちになったり、飽きたり、離脱したりする
- 具体的に疑似体験できるように伝える
- パッと見の印象と、これまでの経験に照らし合わせ、第一印象で判断することになる
- イメージが勝つこともある
- 「読む」のではなく「感じる」感覚を持っている
- まずは全体を眺め、一貫性を確認し、興味のあるポイントだけを詳しく見る
- お客様自身が興味のある情報をすばやく見つけやすくしておくことが重要
- 第一印象のよさを持続させながら、信頼につながる要素、購入前に確認しておきたいポイントを探しやすく見せる必要がある
- 「自分にとって読みやすく分かりやすい構成」になっていることが、信頼につながる
- 自分に分かりやすい説明ができる人こそ親切な相手と感じる
- ”分かりやすい・読みやすい”が重要
- 文字を読まなくとも写真やイラストだけで見せる構成→”自分のことを分かってくれている”という信頼感・安心感につながる
- すべて読まなくても概要が分かるようにする
(見出し多め、目立たせたい文字を大きく、感覚的に理解しやすい具体的な表現を多用) - あまり必要のない情報は読み飛ばしやすくなっているほうがよい
- 客観情報にはあまり意味を感じず、「主観的な感覚」を重視する傾向
- 擬音語・擬態語に重点を置いて読む
- 「自分の満足感」にフォーカスしている
- 情報を客観的に見るのではなく、「感情を込めて共感しながら読む」傾向
- 感情移入しづらい情報にはあまり興味がない
- 「商品の良さを疑似体験できるように伝える」ことが重要
- 関心があるところを中心に飛ばし読みすることが当たり前
- ”自分にぴったり”をおすすめしてくれる人を好む
- 「自分専用にカスタマイズされた情報」を最も好む
- 「自分にぴったりの選択」を知りたい、客観的な評価は求めていない
- 相手の立場に立ち、その相手に最も合うものは何かといった想像力が重要
- いちいち自分で読み解かなければ結論の分からない表やグラフ→面倒で厄介と感じる
- ぱっと一目で分かりやすい見え方であると嬉しく感じる
- 視覚的にイメージしやすく、何を伝えたい図表なのか分かりやすいものが好まれる