孫子の兵法(42~43/虚実編)

「孫氏の兵法」から学べること。

目次

42)虚実編/決戦地を知ると有利に戦える

原文

吾所與戰之地不可知、不可知、則敵所備者多、敵所備者多、則吾所與戰者寡矣、故備前則後寡、備後則前寡、備左則右寡、備右則左寡、無所不備、則無所不寡、寡者備人者也、衆者使人備己者也

書き下し分

吾が与(とも)に戦う所の地は知るべからず。
知るべからざれば、則ち敵の備うる所の者多し。
敵の備うる所の者多し。則ち吾が与(とも)に戦う所の者は寡(すくな)し。
故に前に備うれば則ち後寡(すくな)く、後に備うれば則ち前寡(すくな)く、左に備うれば則ち右寡(すくな)く、右に備うれば則ち左寡(すくな)し。
備えざる所無ければ、則ち寡からざる所無し。
寡き者は、人に備うればなり。
衆きは人をして己に備えしむればなり。

自軍が戦おうとする戦場を、敵は知ることができない。
知ることができなければ、敵は備えなければならない箇所が多くなる。備えなければならない箇所が多くなると、自軍が正面で戦う相手は少なくなるのである。

前方を固めて備えると後方が手薄になり、後方を固めて備えると前方が手薄になる。
左側を固めて備えようとすると右側は手薄になり、右側を固めて備えようとすると左側は手薄になる。
もし全面を固めて備えようとすると全面が手薄になる。

自軍の兵が少なくなるのは、敵の見えない攻撃に備えようとするためなのである。
自軍の兵が多くなる状態になるのは、敵に、自軍からの見えない攻撃に備えさせるからである。

43)虚実編/決戦の場所と日時が分かれば有利に戦える

原文

故知戰之地、知戰之日、則可千里而會戰、不知戰地、不知戰日、則左不能救右、右不能救左、前不能救後、後不能救前、而況遠者數十里、近者數里乎

書き下し分

故に戦いの地を知り、戦いの日を知れば、則ち千里にして会戦すべし。
戦いの地を知らず、戦いの日を知らざれば、則ち左は右を救うこと能わず、右は左を救うこと能わず、前は後を救うこと能わず、後は前を救うこと能わず。
而るを況(いわ)んや遠き者は数十里、近き者は数里なるをや。

決戦となる場所を知り、決戦の日時を知ったなら、たとえ遠い場所であっても戦うべきチャンスである。

戦う場所・日時を知らなければ、左の部隊は右の部隊を加勢できず、右の部隊は左の部隊を加勢できず、前の部隊は後ろの部隊を加勢できず、後ろの部隊は前の部隊を加勢できない。

一つの軍隊においてさえこうなのであるから、まして遠い場所にいる味方の軍隊を加勢することなどとてもできない。

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