レビュー・評価は、お客様の行動を促す傾向にあります。
岡本達彦著「不安がなくなるとモノが売れる」(総合法令出版)を読んで考えたこと。
目次
お客様は、購入前にレビュー・評価を参考にする
お客様は、購入前にレビュー・評価を参考にして、購入するかどうかの意思決定を行います。
人は、購入するかどうかを決める際、以下の2つのモードのなかで決定すると解説されています。
- 習慣による決定(前例踏襲で、現状のもの・慣れたもの・実績のあるもので決める)
- 目標志向による決定(新たな決定をする際には、労力を払い、費用対効果を見極めて決める)
特に、目標志向による決定は、労力を払うことから、できるだけ判断材料を欲するものです。
そのようななかで、レビュー・評価があるとしたら、信頼と安心を得ることができるため、とても参考にするということになります。
レビュー・評価の効用
レビュー・評価により、お客様側には、以下のような効用があります。
- 実際のお客様の声を反映している
- 実体験に基づいた意見は、会社の宣伝よりも説得力がある
- 他の購入者の使用経験を知ることができるため、購入後の不安は軽減される
- 良い点も、悪い点も、知ることができる
(→企業にとっては、どちらも公開する透明性が必要) - 購入者ごとの多様なニーズや好みがあることから、自分に合った情報を見つけることができる
提供する会社側にも、以下のような効用があります。
- 商品の改善に役立つ(よりお客様のニーズに沿った商品を提供できる)
- 新しいお客様へ、説得力ある形で魅力を伝えることができる
- 良いレビューがあると、新規のお客様も追体験してくれ、購入決定につながりやすい
- 偽レビューや偽評価があると、会社の信頼性を著しく損なうため注意
(誠実で透明性あるレビュー管理が求められる)
カスタマイズ性と安心のバランス
お客様に安心感を持ってもらう際、すべてカスタマイズできれば、安心感を与えるかというと、そうでもないと考えられています。
カスタマイズできればできるほど、より自分の意思を反映でき、安心感を持つことができると考えられる反面、選択肢が多すぎると、選び方が分からず不安やストレスになってしまうということも考えられます。
これは、商品やサービスによって、そのカスタマイズ性に関しては、安心感と不安感とが紙一重になっていることから、どの程度のカスタマイズ性が望ましいかということは、お客様に聞くということが重要になると考えられます。