”イノベーション”というと、突飛で画期的なもののように思えますが、実際どのようなものなのか。
イノベーションを日本語で考えると
イノベーションは、日本語では、一般に、「技術革新」と訳されます。
しかしながら、”イノベーション”というワードには、技術革新よりも広い概念を含んでいると考えられます。
事業活動のなかでより身近にイノベーションを考えるにあたり、「お客様に対し、新しい価値を生み出して提供すること」と考えると、よりイメージしやすいように思われます。
事業活動とは
そうするとおのずと”事業活動”とは何かと整理しておく必要が生じます。
ピーター・ドラッカーなどによると、事業活動とは「マーケットにおいて、知識・アイデアという資源を、商品やサービスとして経済価値に転換するプロセス」であると解説されています。
消費者の有効需要(ニーズ)を満たすために、知識・アイデアをもって商品・サービスを創り、それを提供し、そして対価をいただく、というものです。
ここで重要なことは、”消費者のニーズは一様ではない”・”消費者のニーズは時代とともに変化する”という点です。
消費者の新しいニーズは何なのかを考え、それにあわせてたえず活動を変化させていく必要があります。
事業活動におけるイノベーション
お客様のニーズの変化にあわせて活動していくなかで、これまでにないものを生み出し、それを価値として提供することができれば、それはイノベーションであると考えられます。
しかしながら、”これまでにないものを生み出す”には、通常の事業活動のなかでは思いもよらない部分も多いものです。
ドラッカーの言葉のなかで、「あえて非顧客に聞いてみることが大事」というものがあります。
自社が事業していくなかで、自然とマッチングする「顧客」のニーズを丹念に聞き、それを満たしていけば十分に事業として成立します。
しかし、あえて「自社とマッチングしない非顧客」に対して、”なぜ顧客になってくれなかったのか”と聞くことによって、思わぬアイデアが浮かんでくることがあるかもしれません。