「誰に・何を・どう売る」?創業者が押さえておきたい事業コンセプトの作り方

素晴らしいアイデアをもとにいよいよ事業の立ち上げへ。創業者にとって、”無理なく継続できるものであること”がテーマであり当面の目標となります。それを形作るための「事業コンセプト」、その3つのポイントについて。

東京税理士会中小企業対策部編「創業する前に読む本―税理士が教える10のポイントー」(中央経済社)を参考として。

目次

事業の羅針盤!なぜ事業コンセプトを固めることが重要なのか?

事業を立ち上げる際、そのアイデアがよりリアルで具体的である必要があります。

リアルで具体的になっていけばなっていくほど、必要なものが事前に明確に分かり、事前に準備をしたり検討をしたりすることができるためです。

特に「どのようにして収支バランスを取りながら、継続していけるのか」ということ。

このことが曖昧なままで事業を始めてしまうと、行き当たりばったりの経営になってしまい、思わぬ壁にぶつかってしまう可能性があります。

最初に、事業コンセプトを構築することで、事業の目的や道筋が明確になり、集客や資金調達や人材採用の際にも、説得力を持って事業内容を説明できるようになります。

説得力をもって説明できるということは、他者が興味を持ってくれ、信頼してくれるということに密接につながっていきます。

”他者”とは、お客様・スタッフ採用・金融機関など、事業を進めていくにあたって必要不可欠な様々な人を指し、まさに事業の本質・中核を担うものであるといえます。

つまり、事業コンセプトを考えることは、事業を立ち上げて起動に乗せるための、最初の、そして必要不可欠なステップといえます。

【3つの問いで明確化】事業の核となる「事業コンセプト」の作り方

具体的に、事業コンセプトは何から考えていけばよいのか。

問い考えるべきことより具体的な問いかけ
1. 誰に? (Target)あなたの顧客は誰か・個人?企業?
・その人の職業、興味、ライフスタイルは?
・その人はどのような興味や悩みや課題を持っている?
2. 何を? (Value)顧客に提供する価値は何か・どのような商品やサービスでその人の興味やニーズや課題を解決する?
・その人のどのような価値を生み出す?
・その人が感じる「喜び」や「メリット」は何?
・他社にはない、あなたならではの強みは何?
3. どのように? (How)どうやって届けるか・店舗、オンラインなど、どのような手段で届ける?
・その人との信頼関係をどのように築く?
・どのような形で対価をもらう?

この3つの問いに一つずつ具体的に向き合い、答えていくことで、事業の全体像がはっきりと見えてきます。

あなたにとって価値を”届けたい人”とは誰なのか?(ペルソナ分析)

「誰に」「何を」「どのように」という事業コンセプトの3つの柱を明確にすることは、ブレない経営方針を確立するための絶対的な土台となります。

特に、「誰に」というターゲット顧客をより深く、鮮明に描き出すための強力な手法として、「ペルソナ分析」があります。

ペルソナとは、あなたの商品やサービスにとって最も重要で象徴的な、架空の顧客モデルのことです。

年齢や職業といった属性情報は昨今の多様化のなかではあくまで参考情報であり、

今では特に、あくまで個々人のライフスタイルや価値観、抱えている悩みなど詳細に考え、設定する必要があります。

このことにより、以下のような効果が生まれます。

  • より届けたい人に必要な(届く)サービス設計ができる
  • より届けたい人に響く言葉で、届け方(マーケティング戦略)を考えられる
  • より具体的な広告やプロモーションを考えられる

事業コンセプトを固めるための第一歩は、「誰に、何を、どのように売るのか」という3つのポイントを明確にすることであると考えられます。

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