コミュニケーションを取るとき、可能な限り共感的に対応するようにしています。
一方、同調するのではなく、”自分の考えを括弧に入れて”聞くこともあります。
同調することと、”括弧に入れて”聞くことは、後々展開が違ってくるからです。
河合隼雄「カウンセリング教室」(創元社)を読んで学んだこと。
目次
自分の考えを”括弧に入れて”聞いていく、とは
自分の考えを”括弧に入れて”聞いていく、とは、忘れるわけではなく、否定するわけでもない、同調するわけでもない。
自分の考えをしっかり持っているものの、それを真っ向から出すわけでもない。さりとて話を合わせるわけではない。
という接し方です。
同調することとは違う
人の話を聞くことに共感的に対応することに越したことはありません。
しかし、すべてに共感できないこともあります。
それは、倫理感上、職業倫理上、特にそういった場面はあるものです。
その際、真っ向から出すと話が途切れる場合もありますし、最終的にその人にどうなって欲しいという気持ち自体は継続して持っている。そのようなときは、同調したり話を合わせるのではなく、自分の考えを”括弧に入れて”聞くようにしています。
その後の展開は必ず変わる
こういった感覚は、非言語コミュニケーションとして相手は感じ取る部分があります。
ゆえに、真っ向から否定したり、無理に同調したりすることととは異なる展開になってきます。
自分の考えは持っているけれど、それをその場ではあえて表に出さず、無理に捨てて同調するわけでもない。
そのことは、関係が継続的に続いていくなかで、きちんと相手に伝わっていきますし、別の問題などが片付いたときなどに、ふと自分の考えを受け入れてもらえることがあるように思います。