自社の商品・サービスを通して、相手会社が”どう嬉しくなるのか”を考えて提案したいところです。
佐藤義典著「実践BtoBマーケティング」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考にして。
自社商品ではなく、”お客様の嬉しさ”を起点にする
自社商品の特徴を並べ立てても、なかなか売上増加には繋がらなかったりします。
お客様は、”自社にとってどういいのか”・”どう価値があるのか”・”どのように嬉しいのか”に関心があり、その目的を達成するための「手段」を探しているのであって、手段そのものに関心があるわけではないためです。
よって、自社商品を売ろうと思う場合、”お客様の嬉しさ”を考え、自社商品がそれを達成するための具体的に有用であることを示していく必要があります。
この”お客様の嬉しさ”は、以下のように言い替えられることもあります。
- ベネフィット(お客様にとっての利便)
- お客様が達成したい目的
- 顧客ニーズ
BtoBにおいては、具体的には、「自社商品サービスによって、御社の利益向上に繋がる」かどうか、ということを指しています。
顧客満足、従業員満足など一見そう見えなくとも、最終的には、会社の利益向上に資することになります。
この「自社商品サービスによって、御社の利益向上に繋がる」ことが、具体的で説得力があるかどうかが重要になってくると考えられます。
また、ベネフィットに考えるときには、常に主語を相手にして考えたいところです。
費用対効果を示す
上記は、「費用対効果」で示すことができます。
費用がかかったとしてもそれ以上の効果が見込めるのであれば、会社の利益向上に繋がることが具体的にイメージできれば、会社は費用をかける判断をするものです。
費用の視点
「費用対効果」の「費用」については、単に金銭的な負担に限らず、以下のようなものも考えられます。
- 金銭的な支出
- 労力
- 手間
また、相手会社の全費用のうち自社商品購入費用がどれくらいの割合であるかを把握しておくことで、例えば、1%など、具体的なパーセンテージでもって、自社の費用感を伝えることができます。
自社商品ではなく、「使い方」を提案する
自社商品を相手会社へ提案する場合、商品そのものの特徴を説明しても相手方はなかなかピンとこないものですが、相手にとっての「使い方・用途」を提案すると、相手はリアルに(自分ごととして)イメージすることができるものです。
例えば、食材そのものを売ろうとする場合、調理例などを提案するなどです。
効果の視点
効果の視点①(品質向上、コスト削減、納期短縮、安定供給)
「費用対効果」の「効果」については、まずは、以下のような視点で考えたいところです。
- お客様商品の品質向上・品質改善に貢献できる
- お客様商品のコスト(金銭、手間)削減に貢献できる
- お客様商品の納期短縮(数量向上、在庫減少)に貢献できる
- お客様商品の安定供給体制の構築に貢献できる
効果の視点②(PL、BS、CF)
「費用対効果」の「効果」について、次に、以下のような視点で考えたいところです。
- PL改善に貢献できる(売上増加、費用削減など)
- BS改善に貢献できる(オフバランスなど)
- CF改善に貢献できる(資金繰り改善など)
ポイント
上記を知るには、まずもって相手会社のPL・BS上の課題を把握する必要があります。