”自社の強み”とは、すなわち「お客様が、競合ではなく、自社を選ぶ理由」であり、それを具体的にメッセージとしてお客様に伝えることではじめて、結果が出るということになります。
佐藤義典著「実践BtoBマーケティング」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考にして。
「お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由」をメッセージとして伝える
お客様に選んでもらうには、自社の”強み”を伝える必要があります。
自社の”強み”とは、具体的には「お客様が、競合ではなく、自社を選ぶ理由」であるといえます。
それを具体的にメッセージとして、そのメッセージを伝えるように注力していく必要があります。
自社の魅力は掛け算
自社の”魅力”は、以下の掛け算で決まると考えられます。
「商品そのものの良さ」 × 「商品の良さが伝わるメッセージを広める」
良さが伝わるメッセージを広める努力をしたとしても、商品そのものが良いものでなければよい結果は得られませんし、商品そのものがどれほど良くとも、伝わる努力をしなければよい結果は得られません。
どちらかがゼロであれば全体はゼロということになります。
商品そのものの良さを磨くのと同じように、相手にその良さが伝わる努力も必要と考えられます。
メッセージは、お客様の言葉で伝える
メッセージは、お客様に”自分ごと”に感じてもらってはじめて効果が発揮されるものであるため、”商品の性能の良さ”を伝えるものではなく、”お客様にとっての嬉しさ・ベネフィット”を「お客様の言葉」で伝える必要があります。
「お客様の言葉」で伝えるとは、常に、お客様を主語にして考えていなければ出てこないものです。
”お客様にとって~”という視点を常に持ちたいところです。
また、メッセージは生のもの・リアルなものがよく、抽象的なきれいさなど曖昧なものでないほうがよいとされます。
そのためにも、「お客様の声を直接聞く」「ターゲット顧客をよりリアルに具体化する」などの努力が必要と考えられます。
説明の順番を、お客様を主語にして組み立てる
何かを説明しようと思うと、どうしても”商品の性能の良さ”から入ってしまいがちです。
そうすると、それがお客様にとってどうよいのかが伝わることがないものです。
お客様を主語にして考えるとすると、お客様にとって理解しやすい順番に並び替えてメッセージを作る必要があると思われます。
- お客様にとって「ベネフィット・嬉しさ」や「費用対効果」がある
- お客様の「売上向上/コスト削減/時間単価向上」に資する
- お客様にとっての「使い方」
- 自社商品の説明
BtoBtoCまできちんと伝えきれるかどうか
「BtoBtoC」を意識する、つまり、”お客様のお客様まで意識する(お客様の後ろ姿)”を意識する必要があり、メッセージや実際の営業の現場においても、それを徹底している必要があります。
お客様が、そのお客様のお客様まで、その良さを伝えきれるかどうか。
それを十分にサポートしたいところです。すなわち”提案営業”を徹底するということです。
そのためには、まずは自社内で、商品パンフレットの作成だけではなく、営業には、”お客様にとってのベネフィット・嬉しさや費用対効果”から”お客様にとっての売上/コスト削減/時間単価向上”、”使い方”まで落とし込んできちんと伝える必要があると考えられます。