顧客を絞るとは、顧客層を区分し、その区分のうちどれかにフォーカスをあてることであると考えられます。
佐藤義典著「経営戦略立案シナリオ」(かんき出版)を参考として。
目次
顧客を絞るとは、どうすればよいのか
”顧客を絞る”と言いますが、具体的にどのように進めればよいのか。
”顧客を絞る”とは、具体的には、「顧客層を区分すること」+「区分のうちどれかをターゲットとすること」であると考えられます。
なぜ絞らなければならないのかというと、”絞らなければ勝てないから”です。
例えば、佐藤義典著「経営戦略立案シナリオ」(かんき出版)での具体例として”腕時計”が挙げられています。ひとことに腕時計といっても、人や時と場合によって求める価値が異なっています。
- より正確な腕時計に価値を感じる
- 電池交換しなくてもよい腕時計に価値を感じる
- より軽くて薄い腕時計に価値を感じる
- 記念性(一生に記念になる)のある腕時計に価値を感じる
- 思わず他人に見せびらかしたくなるブランドの腕時計に価値を感じる
- コレクション性(希少価値)のある腕時計に価値を感じる
顧客それぞれのこれらの多様な価値・ニーズにいっぺんに応えられる商品というのは存在せず、これらのどれかまたはいくつかに絞っていくことで、お客様の目に留まるということになります。
区分するのは”価値”ごと
顧客を区分するというと、単純には、性別・年齢・住所などがありますが、同じ性別・年齢・住所などであっても価値感は多様化しているものです。
また、同じ人でも、時と場合によって価値観は変わるものです。
そう考えると、区分のやり方として、「人」ごとに分けるのではなく、「求める価値(=購買決定基準)」ごとに分けてそこに人を当てはめていくほうがよいと考えられます。
選ぶのは、自社の強みと照らし合わせながら
「求める価値」ごとに分けて後、どのように選べばよいのか。
差別化3軸(手軽軸、商品軸、密着軸)と照らし合わせながら、自社はどのような価値を提供することができているのかを整理していくことで、見えてきます。
「自社だけが提供できる価値」を強みとして、その強みを重要視してくれる顧客がターゲットとなります。