全体の話の流れを捉えて、それに沿った思考をしていくことで、話し方が整うという側面もあります。
永松茂久著「人は話し方が9割」(すばる舎)を参考として。
話の流れに沿わない言葉
”話の流れに沿わない言葉”というものがあります。
例えば、相手がその流れに沿って心地よく話しているときに、タイミング悪く差し挟まれる”自分は違うと思う・自分はこうだと思う・自分はそれはおかしいのではないかと思う”といった言葉です。
この違和感は、その人のターンとして話している流れのなかに、突如、自分のターンをねじ込んでこようとすることから生まれると思われます。
”話の流れに沿わない言葉”が多いと、どうしても相手から敬遠されていってしまい、相手とのよい関係がなかなか構築されていかない傾向があるようです。
この”話の流れに沿わない言葉”が少しでもなくなるようにするには、と考えてみたいところです。
思考→心のなかの言葉→口から出る言葉
発される言葉のもとを辿ってみると、
思う・感じる・捉える → 心のなかの言葉になる → 口から言葉として現実に発される
といった順番を経ています。
ということは、”言葉に気をつける”ということにはおのずと限界があり、より上流にある”物事への捉え方・感じ方”を改善してみると、いわゆる”口は災いのもと”といった状況を防ぐことができるということになりそうです。
相手の感情に寄り添う
どのように物事を捉えるか、どのように話の流れを捉えるか。
”話の流れに沿わない言葉”の違和感の核心は、「相手の話が相手の感情の流れで動いているなかに、無理矢理、自分の話・感情を差し挟む」といったことにあるようです。
であれば、相手の話が相手の感情の流れで動いているときには、”自分がどう思うか”はさておき、”相手はどのような情景でそのように感じたのか”といった捉え方をしたいところです。
あくまで相手の感情は考えずに、自分がどう思うかに固執してしまうと、それが自然と発する言葉へと繋がりり、”話の流れに沿わない言葉”になってしまいます。
捉え方として、「相手に寄り添う姿勢・相手に共感する姿勢」を持てるかどうか。
この姿勢は全体に表れるものなので、言葉面だけで取り繕ったとしても違和感を与えてしまうので、そもそもの源流である「物事の捉え方・話の流れの捉え方」に留意してみたいところです。