融資の種類③証書貸付、手形貸付、手形割引

融資の種類には、様々なパターンがあります。

諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。

融資の種類

融資の種類としては、以下のようなものが挙げられます。

  1. 保証協会の保証付き融資
  2. プロパー融資
  3. 証書貸付
  4. 手形貸付
  5. 手形割引
  6. 当座貸越
  7. 社債
  8. ノンバンク融資
  9. オンライン融資
  10. 創業融資
  11. 制度融資

証書貸付、手形貸付、手形割引

証書貸付

  • 長期の運転資金、設備資金など、主に返済期間が1年超の融資に用いられる
  • 融資のたびに契約書、押印、印鑑証明準備などがあり、手続きが煩雑
  • 毎月分割返済が基本
    ※数ヶ月ごと返済、期日一括返済も可能
  • 据置期間の設定も可能
    ※据置期間のデメリット:返済実績ができず、次の融資までの期間が長くなる

手形貸付

  • 銀行を受取人とした手形を振り出し、融資を受ける借り方
  • 短期の融資(返済期日1年以内)で用いられる
  • 事務手続きが簡単(記名押印でよい)、収入印紙不要
  • 期日一括返済と分割返済とがある
    ※経常運転資金なら期日一括返済、納税資金・決算資金であれば分割返済など
  • 返済できない場合、手形不渡りとなり、銀行取引停止処分を受ける可能性あり
    (実際には、手形を書き換えて更新する・証書貸付に変更するなどで対応される)

手形割引

  • 受取手形を決済期日前に銀行に売却する取引
  • 手形割引料が発生する(金利換算するとかなり割高)
  • 手形割引が常態化すると資金繰りが悪化するため、融資を受ける方に変えたほうがよい
  • 手形は割引せずに温存しておくほうがよい
  • 手形割引は実行しやすく(難易度が低く)、何かのときの資金調達の手段とするほうがよい
  • 基本的には、融資を優先し、その後に手形割引を考える
  • 融資を受ける銀行と、手形割引を依頼する銀行を分ける
    (1行にすると、融資が難しくなった場合に、手形割引も難しくなる可能性あり)
  • 手形の電子化が進んでいる
  • 2026年をメドに紙手形が廃止される方向

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!