融資申請のための必要書類をいかにスムーズに過不足なく揃えることができるか。
諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。
目次
融資申請のための必要書類
融資申請のための必要書類のうち、登記簿謄本などすぐに揃えられるものとは別に、作成が必要であらかじめ準備を進めておいたほうがよい書類があります。
具体的には以下のようなものです。
- 決算書
- 試算表
- 資金繰り表
- 借入金一覧表
- 融資申込書
揃えるときの留意点(借入金一覧表)
役割
借入金一覧表は、借入状況を一覧化して把握することで、銀行の知りたい情報をすぐに開示することができます。
もちろんオープンにすることのデメリットもありますが、逆に、銀行の競争意識に働きかけることができるというメリットも期待されます。
また、一覧化することにより、保証付き融資やプロパー融資の内訳を把握することができ、保証付き融資の保証利用枠の確認や折り返し融資の検討をすることができます。
一覧表の記載項目
- 借入先名・支店名
- 当初の借入額
- 作成日現在の残高
- 月の元本返済額
- 借入日
- 最終返済期日
- 毎月の返済日
- 返済回数
- 返済方法(元金均等、元利均等、期日一括)
- 資金使途(設備資金、運転資金)
- 利率
- 担保、保証の内容(保証協会、プロパー、担保不動産など)
- 保証制度名(コロナ特別貸付)
作成ポイント
- 返済日:月初めに固めるのが望ましい
(万が一、返済遅延した場合、月またぎ(月締め)をするほうが印象が悪いため) - 返済方法:元金均等返済よりも元利均等返済のほうが利息負担が重くなる。その他、つなぎ資金、短期継続融資、資本性借入金などがある。
- 保証制度名:制度内容によっては、借換えや一本化に制約がある場合があり、一覧化しておくほうが望ましい。