試算表の使途を知っておくことで、必要性や作成のモチベーションをより正しく感じることができます。
諸留誕著「顧問先の銀行融資支援スキル 実装ハンドブック」(日本法令)を参考にして。
目次
融資依頼のタイミングを図ることができる
毎月、きちんと試算表を作成していくことで、融資依頼のタイミングを図ることができます。
タイミングとして、具体的に以下が挙げられます。
- 黒字のうち(赤字転落前)
- 前期比でプラスのうち
銀行との関係を強化する
毎月、きちんと試算表を作成していくことで、銀行と定期的なミーティングを行うことが可能になります。
3ヶ月に1回ほどのペースで銀行とコミュニケーションを図るツールとして、試算表はベースになりえます。
定期的なミーティングを通じ、試算表に加えて、資金繰り表、経営計画書などを提出することで関係を強化したり信頼を高めることができるようになります。
ミーティングまでしなくとも、送付しておくだけでも意味があると考えられます。
銀行に”決算書を見てから”と言わせないようにする
期の途中で融資を受けようとすると、”決算を見てから”などと先延ばしの声掛けがあったりするものですが、定期的に試算表を送付し、なおかつ、その試算表が決算並みの精度で出来ていると理解してもらえれば、”決算を見てから”といった先延ばしの声掛けがなくなり、資金繰りにも余裕を持って事業を行うことが可能になります。