基本的に、銀行は資金使途に対して融資するものですが、とはいえ、”当社はどれくらいまで借入できる?”の目安は知っておきたいところです。
増山秀和著「資金繰りなるほどQ&A」(中央経済社)を参考にして。
目次
借入金月商倍率で考える
”いくらくらいまで借りられるか?”を知るには、「平均月商の何倍」がひとつの目安になります。
「平均月商の3ヶ月分くらい」がちょうどよいといわれています。
(黒字企業の平均値:3.5ヶ月分)
また、上限としては、「平均月商の6ヶ月分くらい」といわれています。
債務償還年数で考える
「実質借入(借入金-現預金-正常運転資金)」が、その返済原資である「利益+減価償却」の何年分であるかがひとつの目安になります。
「おおむね10年以内」といわれています。
銀行以外で資金調達する方法はあるか?
銀行での資金調達が望めない場合、それ以外で資金調達する方法があるかどうか。
遊休資産の売却
固定資産、定期預金、有価証券、生命保険など、売却可能な資産がないかどうか。
助成金、補助金
助成金・補助金にはそれぞれ趣旨・目的があり、申請方法や支給額もまちまちですが、適用可能なものがあれば検討しておきたいところです。
経営セーフティ共済
加入している場合、掛金は保証金の役割を果たしているため、取引先が倒産した等の理由であれば、保証金の最高10倍まで借入することができます。
取引先が倒産していなくとも、一時貸付金として、解約手当金の95%を上限に借入することができます。返済期間は1年、返済方法は期限一括償還となっています。
小規模企業共済
加入している場合、一般貸付制度があり、掛金総額の範囲内で借入れすることができます。
保険会社の契約者貸付制度
保険加入している場合、契約者貸付制度(解約返戻金の80~90%を限度とする貸付)があります。