資金繰りを改善するには、根本的には、売上や経費を見直す必要があります。
増山秀和著「資金繰りなるほどQ&A」(中央経済社)を参考にして。
資金繰り改善策
どうすれば資金繰りが改善するか。
必要な運転資金はいくらくらいかを把握しつつ回転期間を見直す、という方法もありますが、根本的には、利益が出る体制にすることが解決策ともいえます。
「利益」は、「売上」から「経費」を差し引いたものをいいます。
よって、「売上」をより伸ばし、「経費」をより下げる、ということを考えていくことになります。
売上の改善の視点
市場に浸透させる
既存の商品を、既存の顧客・市場により売るには、という視点です。
これにより、リピート率を高める・客単価を上げるなどの改善を行っていくというものです。
例えば、既存顧客へのチラシ・クーポン・DMの送付、接客能力の向上、キャンペーン・セール・イベントなどです。
新商品を開発する
新規の商品を開発し、既存の顧客・市場により売るには、という視点です。
既存の顧客のニーズをリサーチしたり、既存商品とあわせて提案できる商品がないか考えたりして、新商品を開発するというものです。
新しい市場を開拓する
既存の商品を、新規の顧客・市場に売るには、という視点です。
現商品のニーズが、他の顧客・市場にないかどうかを考えることになるというものです。
経費の改善の視点
以下の視点が重要になると考えられます。
- 不要不急かどうか
- 費用対効果はどうか
あわてて様々な経費を削減しようとすると、思わぬバランスが崩れ、売上が維持できなくなったり、経営体制が維持できなくなったりするものです。
例えば、あわてて人件費をカットするようなことをすると、短期的には支払いは減りますが、営業や業務の担い手を失うことで売上が急速に下がり、結果、状況が以前より悪くなるようなことも考えられます。
どうしても厳しい場合は、”リスケ”交渉
どうしても厳しい場合にはじめて、金融機関へのリスケジュール(条件変更)交渉を考えることになりますが、リスケ中はかなりシビアに経営改善に専念しなければいけないとうことにはなります。