商品はあくまで、お客様が価値を感じるための”道具”と考えられます。
今井孝著「起業1年目の教科書」(かんき出版)を参考として。
「商品」ではなく「価値」を提供している
”消費者は「価値」に対して対価を支払う”ということから考えれば、提供している商品というものは、その「価値」を実現する”手段”であると考えることができます。
つまり、商品を通して「価値」を伝えることができるからこそ消費者は対価を支払ってくれる、というものです。
そのため、商品の「価値」を積極的に伝えることはとても重要であると考えられます。
一方で、商品の”良さ”の理解には、温度差があるものです。
売り手は商品の”良さ”を十分に理解できていても、買い手にはその商品の”良さ”が理解できていないのが通常です。
ゆえに、売り手は、商品の”良さ”を伝える必要があります。
「その商品の良さ」そのものに加え、「価値を高めるために、こだわりをもって行っていること・プロセス」などもきちんと伝えたいところです。
価値を伝えることを怠らないようにしたいところです。
価格を上げる理由を作る
普段から、小さなことから少しずつ積み上げていくように心がけ、価格を上げる”理由”を作っていきたいところです。
お客様への価値を高めることを行うことによって、お客様側としても”価格が上がることへの納得感”を得ることができます。
また、何より、”自分のなかでの自信・納得感”を得ることができます。
具体的には、以下のような方向性です。
- お客様の要望に応えていく
- お客様のニーズに基づき、商品を改善していく
- お客様のニーズに基づき、追加商品を作っていく
- 商品へのこだわりを言語化し、伝える(発信する)
- 商品改善のために力を入れていること・価値観を言語化し、伝える(発信する)
- 「お客様の声」を伝える(発信する)
- 「実績」を伝える(発信する)
- 「お客様が得られた効果」を伝える(発信する)
ディティールを改善する
「長く愛される商品・サービスは、ディティール(細かい部分)の品質が高い」ということが挙げられます。
大きな派手なことで成功しようと考えるのではなく、定番商品のひとつひとつの細かな部分の品質を高めていくことで商品そのものの全体としてのクオリティが上がり、お客様への満足度も自然と上がっていくものです。
価値が高まっていくことで、値上げの提案も可能になってくると思われます。
理由なく値引きしない
”値引き”には、戦略が伴っていなければ意味がないものと考えられます。
漫然と多く売りたいと考えてしまうと結局値引きするしかなくなりますが、そのように考えるのではなく、定価でたとえ少数しか売れなくとも、その少数のお客様に対し全力でフォローすることで、商品そのものの価値をより高める方向に動いたほうがよいと思われます。
戦略的な”値引き”とは、具体的には以下のようなものが挙げられると考えられています。
- 内容(実施業務、スペック)を減らす
- 廉価版を提供する
- 納期を伸ばす
- 閑散期に行えるようなスケジュールを提案する
- モニターとして感想やお客様の声をもらう
- 既存客のみの特典とする
次につなげる
値下げして受注せざるを得ない場合、”次につなげる”を意識したいところです。
具体的には、期間を限定(ずっとやらないようにする)したうえで、値段以上のクオリティを全力で出す、というものです。
コストパフォーマンスがよいと感じてもらえれば、次は定価を提示することもできます。