商品・サービスをどのように改善していけばよいか。
岡本達彦著「お客様目線のつくりかた」(悟空出版)を参考に。
改善の方向性を考える
お客様の声をアンケートやインタビューで集めたとして、それをどのように改善へと結びつけていけばよいのか。
岡本達彦著「お客様目線のつくりかた」(悟空出版)では、その方向性について、端的に、以下の2点であると解説されています。
- ~しやすくする
- ~できるようにする
~しやすくする
知りやすくする(「認知」を広げる)
知ってもらいやすくするには、どうすればよいのか。
「ターゲットとなるお客様の目線がどこにあるのか」を徹底的に考えることで、施策が見つかってくることになります。
日常のなかで、ターゲットとなるお客様は、どこでどのようなところに目線を置いているのか。
入りやすくする(「興味」を持ってもらいやすくする)
店舗などに入りにくければ、購買へと繋がりません。
ターゲットとなるお客様により、例えば、以下のような施策が考えられます。
- 表に「メニュー・サンプル」「価格帯」「一人で入ってもよいのか」などが明示
- お店の中が見えるようにする
- 店内写真を貼る
- キャッシュレスOK
- 外国語OK
- テイクアウトメニューあり
- コース◯円~(予算)
聞きやすくする(問合せ等の「行動」をしてもらいやすくする)
お客様の購入前の疑問が解消されやすいようにするというものです。
- 親切・丁寧に説明対応する
- 専属スタッフを用意する
- コールセンター・メール対応を強化する
- 呼び出しボタンを置く
- 初心者用の特別なもの(マークやチケットなど)で、説明が必要な方のニーズに個別に答える
選びやすくする(「比較」検討しやすくする)
商品・サービスが複数あると、お客様としては、何を選べばよいかが分からないものです。
- 信頼できる店員さんが勧めてくれる
- ”お急ぎの方向け”・”~の方へ”などニーズに沿ったPOP
- おすすめ品・お買い得品と明示する
- 商品ランキングを明示する
- お試しできる
選ぶプロセスが安心できるものであれば、購入することそのものが、”ストレス”ではなく”楽しみ”へと変わることにも繋がります。
買いやすくする(「購買」方法を分かりやすくする)
- 移動販売
- キッチンカー
- ワゴン販売
- ロボット配達
- メニューの頼み方のシンプル化(番号をつけるなど)
- 待ち時間を示す
- 分かりにくい商品に説明を添える(使い方、食べ方、あらかじめの説明、熱いです、など)
キャンセルしやすくする(購入後の「フォロー」)
- 思っていたものと違ったらどうしよう、という不安をフォローする(返品無料など)
~できるようにする
お客様の”できる”という期待を、自社が”できない”というと、不満が貯まってしまうことになりますが、これについては、事前に伝えておくことで期待値を事前にコントロールすることもできます。
(お客様の”できる”の期待を事前にコントロールすることで、自社の”できる”と一致させ、ターゲットとする客層に絞り、ミスマッチを防ぐ。)
逆に、お客様が”できないだろう”と思っていたことを、自社が”できる”といえれば、満足度が上がることに繋がります。
例えば、お客様が”このような商品は返品はできないであろう”と思っているところ、”返品可能”という体制を作ることができれば、満足度は上がるということになります。
アンケートやインタビューから、何ができるかを考える
アンケートやインタビューから、「~しやすくする」「~できるようにする」という視点でできることをまとめていき(ToDoリスト、マインドマップなど)、それを実行することで改善の具体的な行動が起こしやすくなると考えられます。