経営数字は、良いときも悪いときもあり、それを望む望まざるに関わらず明かすことになる社外の存在として税理士がいます。
経営数字を見させて頂く立ち位置としてのふさわしい「あり方」を模索しています。
河合隼雄「カウンセリング講座」(創元社)を読んで学んだこと。
良いときも悪いときもそれを明かすことになる社外の存在である
事業を行っていると、良いときも悪いときもあります。
常に順調とは限りません。
経営環境の変化、従業員との関係など、ビジョンが踊り場に入って目標を再設定しなければいけない局面であるなど、様々なことを原因として、悪いときもあります。
その良いときも悪いときも、数字としては表れてきます。
良いときであれば、むしろ見て欲しいくらいの気持ちになるかもしれません。
しかし一方では、悪いときは、やはり非常にデリケートになります。
本来、そのような経営数字を外部に明かすことはないのですが、限られたその「明かす存在」として、税理士の存在があります。
技術だけでなく、信頼される「あり方」を模索する
良いときも悪いときも、数字としては表れてきます。
ときとして、お客様の一番苦しいところ、痛いところ、辛いところを見ることになります。
それをしっかり受け止めて、共有して、お茶を濁すことなく、現状をともに見つめていかなくてはならないと思っています。
お茶を濁すことは可能ですし、一切共感しないことも割り切ってさえしまえば可能なのかもしれませんが、そういった口先だけの「あり方」は、お客様には伝わるものです。
お茶を濁すことなく「受け入れる」、とは、簡単なようで一切簡単ではなく、現状を現状のまま共に受け入れていくある種の”厳しさ”を持っている必要があると思っています。
税理士として外部から関わり、しかも表れてくる数字という地点から関わる以上、何よりまず「言葉」が重要です。
また、その「言葉」に一致した「行動」が必要であり、さらには、しっかり受け入れるという「心構え」も問われると思っています。
まとめ
特に悪いときは、打開していく必要が問われる以上、厳しくとも前に進んでいく必要があります。
その過程では、これまでの方法論を変革していかなければならないゆえに、様々な試行錯誤が伴うこともあります。
それがやがて整理され、集約されるには、時間のかかるものですし、そういった過程も含めて、受け入れる「あり方」を常に模索しています。