賛成する人、心配する人、もう少し調べてからと言う人などいて、聞いてきた話が頭の中で散らばったままになることがあります。Claude Codeには、関係者3名分の録音やメモを渡すだけで、「賛成意見」「反対意見」「追加調査が必要な宿題」「要決定事項」の4つの箱に仕分けた「論点マップ」を1ページにまとめてもらうことができます。反対意見への備えと、次に聞くことが、1枚で見えるようになります。
ひつじ・染谷昌利「あらゆる仕事が爆速化する Claude Code徹底活用術」(日本実業出版社)を読んで。
聞いてきた話が散らばったままだと、次の一手が決まらない
ヒアリングのあとに残る「結局どうなのか」
上司、IT部門の責任者、同僚の3名にヒアリングをすると、賛成の声も、反対の声も、宿題も入り混じった状態で手元に残ります。
録音を聞き直し、メモを整理し、論点を分類して……と進めると、数時間かかってしまいます。
時間をかけても、結局賛成なのか反対なのか、何を決めればよいのかが見えないまま、聞いた話が頭の中で散らばってしまう場合があります。
4つの箱に仕分けると、1枚の地図になる
Claude Codeが作る論点マップは、聞いた声が次の4つの箱に分けられます。
| 賛成意見・期待事項 | 誰がどんな期待を寄せているか |
|---|---|
| 反対意見・懸念事項 | 懸念の中身と、その背景 |
| 追加調査が必要な宿題 | 次のアクションを1行で |
| 要決定事項 | 誰の判断を仰ぐべきか |
散らばっていた3名分の声が1枚の地図になり、次の打ち手が見えてきます。
書籍は会社員の方を想定した例ですが、経営者であれば、「上司」は共同経営者や金融機関・顧問の専門家、「IT部門」は取引のあるITベンダーやITに詳しい外部の人、「同僚」は実際に使うスタッフに置き換えられます。
新しい会計ソフトやAIツールの導入、設備投資、値上げなど、立場の違う人の声を聞いたうえで決めたい場面で使えると考えられます。

Claude Codeに論点マップを作ってもらう手順
手順1:相手ごとの発言をテキストにまとめる
ヒアリングで聞いた内容を、相手ごとにテキストファイルにまとめておきます。録音アプリの文字起こし機能を使ってもよく、ヒアリング中に取ったメモをそのまま貼り付けても構いません。
目安としては、1人あたり文字起こし、または箇条書きのメモで20〜30行ほどとされています。
きれいな議事録に整える必要はなく、発言の生の声が残っているほうが、「賛成・反対・宿題」のニュアンスをClaude Codeが拾いやすくなります。
手順2:4つの箱を指定して依頼する
書籍では、「Claude導入提案」フォルダに、現状課題メモ・他社事例まとめ・ヒアリングシートの3つを置き、その中の「ヒアリング録音」フォルダに3名分のテキストを入れておく形が紹介されています。
このフォルダをClaude Codeで開き、論点マップのファイルを作ってもらいます。
依頼する内容は、次の3点です。
- 作ってほしいファイル:「論点マップ」というファイルを、同じフォルダに保存してもらう
- 前提にする資料:3名分のメモに加えて、現状課題メモ・他社事例まとめ・ヒアリングシートも踏まえてもらう
- 書いてほしい4つの箱:「賛成意見」・「反対意見」・「追加調査が必要な宿題」・「要決定事項」のタイトルと、それぞれに書く内容(先ほどの表のとおり)を添える
依頼文には、社内提案を通すための論点マップであることと、次の打ち手が見える形でまとめてほしいことも添えます。
目的まで伝えることで、ただの要約ではなく次に何をすればよいかまで書かれた整理になります。
手順3:返ってきた論点マップで次の打ち手を確かめる
返ってくるのは、4つの箱に仕分けられた1ページの論点マップです。
書籍に掲載されている例(営業本部長・IT部長・同僚マネージャーの3名)では、次のような中身になっています。
- 賛成意見・期待事項
:営業本部長は提案書の品質と速度の両立、IT部長は試験導入でのセキュリティ運用の知見、同僚マネージャーは営業企画側での提案書作成や市場リサーチへの活用へ期待 - 要決定事項
:試験導入予算の上限は営業本部長、契約形態(法人プランの種類)はIT部長と経営層、試験導入メンバー5〜10名の選定は同僚マネージャーとヒアリングした本人が判断
発言した人ごとに期待が整理され、決めることごとに判断する人が付くので、次の打ち手が明確になります。
あわせて、元のメモと見比べて、誰の発言かが入れ替わっていないかを確かめておくと、安心して使えます。

論点マップを「次の成果物の素材」にする
反対意見は、先回りの準備材料になる
反対意見・懸念事項の箱には、懸念の中身と、その背景まで書かれます。
なぜ心配しているのかが分かれば、答え方も準備しやすくなります。
書籍がまとめに挙げているのも、反対意見に先回りして対応案を準備できるという点です。
追加調査が必要な宿題の箱は、次のアクションを1行で書く形なので、次のヒアリングで聞くべきことがそのまま見えてきます。
整理して終わりにせず、企画書の素材として渡す
書籍では、論点マップを「整理して終わり」にせず、「次の成果物の素材」として渡す流れが紹介されています。
賛成意見を「期待効果」、反対意見を「リスクと対応」、要決定事項を「導入ステップ」に組み込むようClaude Codeに頼み、企画書の叩き台を書いてもらいます。
論点マップの内容が、そのまま企画書の構造に落とし込まれます。
質問を作り、答えを整理し、成果物にする、と段階をつなげておくと、聞いた話が途中で散らばらずに次の仕事へ流れていくと考えられます。

