人は、言葉を理解しようとするだけでなく、音などからニュアンスも読み取ろうとします。
ケイト・マーフィ著・篠田真貴子監訳、松丸さとみ訳「LISTEN」(日経BP)を読んで考えたこと。
目次
人は、音を識別し、分類する
人は、他の動物と比較して、音を識別し、分類する能力に長けているといわれています。
音を音として聞くのではなく、言葉という共通音として聞くことで、非常に大量の情報を込めてやりとりしています。
人は言葉だけでなく、音のニュアンスも処理している
さらに、人は、言葉だけではなく、音のニュアンスなどからも意味を処理していると考えられています。
- 声の高低
- 声の大きさ
- 声色
- 語調
- 音の流れ(韻律)
その音の「感情面」を、上記のような情報から感じ取っていると考えられています。
多くの情報源に耳を傾ける
一方で、先入観などにより、実際の意味と異なるように処理してしまうこともあります。
事前に聞いていた情報や知っている情報をベースに聞くことになるため、それにより、意味合いもまったく異なるように認識してしまうこともあります。
そのため、できるだけ多くの情報源に耳を傾け、可能な限りフラットで柔軟な状態で話を聞けるようにしておいたほうがよいと考えられます。
言語シグナル、非言語シグナル
人が相手に物事を伝えようとするとき、言葉(言語シグナル)とともに、表情や声色や声の高低や仕草など(非言語シグナル)で伝えようとしています。
できるだけ多くの面から聞いたほうがよいものの、逆に、情報が多すぎて意図を読み取るのに支障が出る場合も考えられます。
よって、例えば、視覚的な刺激を減らしたり和らげたりしたり、あえて対面でない方法を選んだりすることで、スムーズに読み取ることができるようにするということも選択肢として持っておきたいところです。