西口一希著「マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ」(日本実業出版社)を参考にして。
全方位マーケティングが通用しない理由
以前はテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのマスメディアによるマスコミュニケーションが威力を発揮していましたが、今はそのような”全方位マーケティング”は通用しなくなっています。
- インターネットが定着したこと
- スマホが定着したこと
- SNSを利用する人が増えたこと
- デジタル媒体の細分化と多様化が進んだこと
- お客様が情報の取捨選択の権利を持つようになったこと
- お客様が多様な選択肢を持てる時代になったこと
”◯◯世代”括りも通用しなくなっている
以前は、”◯◯世代”で括り、その世代へアピールするにはどうすればよいか、といったアプローチが有効でした。
今では、前段のような背景から、世代で括ることで本質を見誤るといったことにもなりかねないと考えられます。
同じ世代でも、使っているSNS(およびその組合せ)は異なりますし、住んでいる地域などでも傾向は異なるということになります。
結果としてですが、お客様ひとりひとりを理解することでしかその行動や心理を知ることができないといえます。
お客様を起点にする
どのような方法(HOW)で商品を伝えるか。
昔でいえば、ダイレクトメール、看板、新聞広告、テレビやラジオのCM、手紙、飛行船。
少し前でいえば、Facebook広告、X広告。
今でいえば、Instagram広告、YouTube広告、TikTok広告。
あるいは、昔は平面広告でしたが、今は動画が主流になるなど。
社会の状況や人間の心理や行動は刻々と変わっており、都度、お客様に対して訴求する方法や内容は変わっていっています。
ツールは多様になってきているものの、ツールそのものを追求したとしても、本当にそれが自社商品を届けるための方法として最適かどうかについてはよくよく考える必要があります。
それについては、方法(HOW)を軸にするのではなく、誰がお客様か(WHO)が明確であり軸にすればおのずと決まってくるものと考えられます。
つまり、あくまでも「お客様を起点にすべてを組み立てる」ことが重要であると考えられます。
お客様に目を向け、今の自分のお客様の行動様式や心理状態を細かく理解し、把握することからスタートすることになります。