お客様に対し、競合よりも高い価値を提供しなければ、生き残っていくことができず、どの価値をどのように醸成していけばよいか。
佐藤義典著「マーケティング戦略 実行チェック99」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考にして。
お客様の”比較検討”を勝ち抜く必要
会社は、自社の商品が購入・契約に繋がって始めて売上が立ち、それが利益へと繋がっていきます。
要するに、消費者に”購入・契約”してもらってはじめて売上・利益が発生し、事業を継続していくことができるということになります。
消費者に”購入・契約”してもらうには、まずは会社や商品を知ってもらい、興味を持ってもらい、問合せ等してもらい、といったプロセスを踏むことになりますが、その次のフェーズとして”比較検討”があります。
消費者は、複数の商品を比較検討し、そのなかで気に入ったものを購入していきます。
つまり、この消費者の”比較検討”に勝ち抜かなければ、自社商品は購入してもらうことができません。
”差別化”を考える
消費者は、その物が他の物よりも自分にとって価値があると感じれば、その物を選択し、購入することになります。
つまり、消費者の比較検討を勝ち抜くには、自社の商品が競合の商品よりも、その消費者に対して、より高い”価値”があると感じてもらう必要があります。
他よりも強い部分を磨くことで、競合と”差別化”することができます。
差別化の基本軸
ひとことで”差別化”といっても、なかなか思いつきずらい部分があります。
佐藤義典著「マーケティング戦略 実行チェック99」(日本能率協会マネジメントセンター)では、この差別化の考え方として、3つの基本軸をベースに説明しています。
- 「手軽軸」:”早さ”・”安さ”・”便利さ”といった価値を磨く(効率性の追究)
- 「商品軸」:”品質の高さ”という価値を磨く(高品質の追究)
- 「密着軸」:”オーダーメイド(より消費者の個別ニーズへ対応)”という価値を磨く(暖かみ、愛想のよい対応の追究)
どれを主軸にするか決めたら、自社の商品、売り方、スタッフのあり方など、すべてを一貫させる必要があります。ブレてしまうと、中途半端な印象を与えるためです。
自社の3つの基本軸への対応具合を確認した後は、競合をリサーチし、競合の3つの基本軸への対応具合を確認することで、”差別化できているか”を確認してみる必要があります。